本大会の前週に開催されたシニア後援競技「アサヒ緑健カップ 第20回TVQシニアオープンゴルフ」で優勝したのは秋葉真一。通算8アンダーで首位に並んだキング・オブ・シニア室田淳とのプレーオフを制しての勝利だった。
「僕も最終ホール近くまで優勝争いに加わっていたんですけどね。相変わらずの『やっちゃいました』をやっちゃいました」と話したのは清水洋一。回想話は続く。「秋葉が最終日にスコアを伸ばして通算10アンダーにしたんですよ。僕も追いすがって8アンダーに伸ばし、13、14番ホールかな、秋葉が連続ボギーで僕と秋葉、室田さんが首位に並んだんです。そして僕が17番ホールでドライバーショットを左にブン曲げてのダブルボギーで後退。もったいない。でしょ?」。
敗者は語らずと言われるが、清水にはその意識がないのかも知れない。しかし、敗れた試合を話せるほど、心身ともに上向いているのも事実なのだ。
「今年1月に原因不明の首痛に襲われ、4月の開幕戦あたりはまだ完治せず、公傷制度を使う道もあったのですが、無理して試合に臨みました。2戦目のノジマチャンピオンカップはさすがに最下位タイでした。暖かくなり、夏には治ると思っていたとおりに解放へ向かったのです」。7月下旬の熊本・阿蘇シニアオープンで2位タイの自己フィニッシュを収め、それ以降もベスト10入り3回と本来の調子を取り戻し、来季のシード権も当確圏内に入った(賞金ランキング22位)。
「まだ日常生活では支障があるというか、寝ている時に首痛が出ることもあるんです。ゴルフにはまったく問題ありません。あとは、やっちゃわないでホールアウトすること。やっぱりこれが最大の課題ですよね。わかっています。たまに期待を裏切りたいですよ」。ミスをしでかさずにシニアツアー初優勝。清水の「期待の裏切り」を今大会で見られるか。乞うご期待!