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シニアツアー

【トラストグループカップ 佐世保シニア/1R】神様有難う。明日はお手柔らかに 川岸良兼がトップタイスタート 

2018年10月13日

「第6回トラストグループカップ佐世保シニアオープンゴルフトーナメント」の第1ラウンドは、水巻善典(60)と川岸良兼(51)が6アンダーでトップに並んだ。3位には5アンダーで原田三夫、4位タイには4アンダーで清水洋一(55)、金鍾徳(57)、盧建順(58)が続いている。

412ヤードの1番パー4ホール。川岸良兼のドライバーショットは左に大きく曲がる白い軌跡を描き、消えた。

「どこへ飛んで行くんだろう。もしかして(隣のホールの)2番グリーンまで行ったのかな。そう思いましたけど、とにかく凄く恥ずかしかった」と川岸は苦笑い。

 ボールは乗らなかったが、2番ホールグリーン近くまで飛んでいた。林越えとなる2打目。「ちょうど空間があったので、そこを通してスライスを打ったら(1番)グリーン近くには運べるかな、と。5番アイアンで打ちました。そういう(トラブルショットは)上手いんですよね。何の障害物も無い時は曲がるんですけど…なぜだろう」。ボールは1番ホールのグリーンエッジに止まり、何事も無かったようにパーセーブしてみせたのだった

 3、4番ホールで連続バーディーを奪うと7、9番ホールでもバーディーパットを決めた。前半は4バーディー・ノーボギー。後半は3バーディー・1ボギーにまとめ、66でホールアウト。水巻善典と並んでの首位発進となった。

「今日は本当に嬉しいです。神様ありがとう御座います、明日はお手柔らかにお願いします(笑)ですよ。何が良かったのかな…運が良かった。あとは(グリーンに)乗ったラインが良かったですね。上りの真っ直ぐめのラインが多かった」と囲み取材で川岸は照れ笑いしながらこの日のラウンドを振り返った。

 シニアツアー初優勝に最も近い選手と言われながら、まだ頂点には立てていない。「明日はちょっと緊張してドキドキしながらやりますが、楽しくラウンドしたいです」。そんな川岸の前に立ちふさがるのは、風。「今日は穏やかな中でゴルフが出来ました。風が吹いたら意識してダメでしょうね。腕力で風に勝とうとしてしまうから。勝てるはずもないのに…」。弱音を吐きながら、「良い球も打ててはいるんですよ」と川岸は自身を鼓舞した。「でも(グッドショットの)記憶は消えるんです。スタートホールで曲げたティーショットの記憶しか思い出せない。恐ろしいですよね」。マイナス思考が再び働いたコメントを口にしてしまう。スコアカードにショットの芸術点も技能点も記さない。打数だけを書き込む。その原点を思い起こせば、怖いものなど消えてなくなる!