第2ラウンドは、10位スタートの谷口徹が、7バーディー・1ダブルボギーの66でこの日のベストスコアをマークし、通算4アンダーで単独首位。1打差2位には、スコアを3つのばした寺西明が後を追う。3連覇を狙うプラヤド・マークセンはイーブンパーの5位。10オーバー、153ストローク59位タイまでの65名が第3ラウンドに進出した。
谷口は10番ホールからのスタート。12番パー4ホールで、セカンドショットを池に入れてしまい、痛恨のダブルボギー。練習でも気にしていなかったようなワナにかかってしまった。「これは流れが悪いな、痛いミス」と思ったが、次のホールでピンそばにつけてバーディを獲ると、15、16番でも連続バーディー。グリーンのスピードが、自分の好きなスピードになってきたと感じ、いいところでラインが読めてパッティングが決まりだした。そうなると、良い感じのショットが生まれてくる。
バックナインに入ると、ショットも狙いどころに打てるようになり、4バーディー・ノーボギー。難コースでスコアを5つ伸ばし、この日のベストスコア66をマーク。実力で優勝候補とされるシニアルーキーがトップに躍り出たのだった。
「意外とプレッシャーを作ってしまってダメかなとは思っていたんです。川岸さん、鈴木さんと同組で回って『これはいいゴルフをしないと勝てない!』と。そしたら、まだ飛距離はいけますね。川岸さんには敵わないけど、鈴木さんとは飛距離が変わらないときもありました。今日も、いい緊張感がありました」と、ホールアウト後の充実感を覚えていたようだ。谷口はシニアツアーの「意外な魅力」を知ってしまったのかもしれない。
今年2つ目の日本タイトルまで、あと2日。「コツコツと無理しない。ボギーを打たないように。レギュラー、シニアのWタイトルだなんて特に意識しないですよ。だって、この歳で日本プロに勝てたことの方が、もっと大変だったんですよ!!」と、周りを笑わせた。口にはしないプレッシャーの中で、谷口はいいゴルフを見せてくれるだろう。