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シニアツアー

<スターツシニア・FR>大会連覇を達成!今季2勝目、シニアツアー10勝目、強いぞマークセン

2018年06月10日

 プラヤド・マークセンが逃げ切って大会2連覇を達成。今季2勝目、シニアツアー通算10勝目を飾った。

「シニアツアー5戦で2勝もできて嬉しいです。昨日は通算16アンダーが優勝スコアになると予想しましたが、今朝になって雨が降り、風も吹いていたので3つか4つ伸ばしたら(通算14アンダー)で勝てると考えて修正しました」とマークセン。予想以上にタフなコンディションだったことから、バーディー奪取よりもパーセーブを優先させながらプレーした。 

 前半を2バーディー・1ボギー35で凌ぎ、通算12アンダーでサンデーバックナインに突入した。2位の久保勝美との1打差は保っている。残り9ホールもセーフティーなゴルフでこなせばゴールに、優勝にたどり着ける。

 13番パー4ホールで久保が3パットのボギーを打った。その差は2打に広がった。迎えた15番382ヤードのパー4ホール。マークセンはこの日、唯一「ドライバーを強振した」。勝負に出たのだ。2打目をワンピンに着けてのバーディーパットはカップをすり抜ける。追いかける久保は歩測5歩の距離のバーディーパットをねじ込んだ。久保に印籠を渡すつもりが、久保に逆転劇への狼煙を上げさせるようなホールと化したのだった。

 続く16番ホールは平均ストーク4.600、難易度1位の名物ホール。2打目を先に打った久保は、カップ左手前12メートルに乗せた。その一打を見てからのマークセンのパーオンショット。グリーン右バンカーに捕まってしまった。ピンまで25ヤードの距離。傾斜が強いグリーンに対して、ボールはカップ3メートルに止まった。外せば久保に追いつかれる。首位に並ばれる。マークセンは、パーパットをカップど真ん中から放り込んで会心のパーセーブ。「このパットを沈めたことで逃げ切れるだろうと思いました」。 

 17番パー3ホールもパーセーブし、久保と1打差を守り切って最終ホールを向かう道すがら、テレビカメラに向かってマークセンはピースサインをしてみせた。

「2連勝という意味合いも込めていたんですよ」とホールアウト後、マークセンはファンサービスの本音を明かしたのだった。

「残り2ホール、それも最終ホールのパー5はツーオンできる自信がありましたから、優勝を確信したのです」

 18番ホールはツーオンを逃したものの、花道からの3打目をピンそば80センチにピタリと付け、華麗なバーディーフィニッシュで大会2連覇に自ら花を添えた。

 大会前週の日曜日、使い込んだアイアングリップをゴルフショップで新品に差し替え直したことで、クラブのフィーリングが蘇り、ショットの冴えも取り戻したマークセン。新たなグリップで臨んだ今大会で、2連覇と賞金ランキング1位の座も新たに掴んだのだった。キング・オブ・シニアの称号を持つマークセンが、次の目標に掲げているのは日本シニアオープン3連覇。いまのところ、死角が見当たらない。強い、強すぎる--。

(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)