スタートホールから7連続パーセーブ。8、9ホール目でいずれも1メートルのバーディーパットを入れた。2アンダーでハーフターンした早野健は、後半の11、12ホール目で連続バーディー奪取し、一時は首位に立った。
しかし、16ホール目でワンピンほどのバーディーパットを入れにいって外し、返しの80センチほどのパットを軽率にも再び外してボギーを叩いた。それでも最終ホールでは「歩測3歩の距離のバーディーパット」をねじ込み、4アンダー68でフィニッシュ。首位と1打差3位タイの好位置に着けた。
「危なげなくセーフティーにプレーでき、ピンに着いた(バーディー)パットを入れられました。最終ホールでは(同組の)平石(武則)さんが先に打ったことで僕のラインをしっかり読み切れました。2番ホールでも平石さんのパットが切れずにカップ横をすり抜けたので、真っ直ぐラインで打ってバーディー。平石さんのパットお陰で2つもバーディーが取れました。平石先生様さまです(笑)」。
今季開幕戦から「飛ぶ」と評判のニューボールを使い始めた。評判通りの飛びをもたらしてくれたものの、自分の距離感とは若干の狂いが生じていた。「体と頭とがうまく馴染んでいませんでした。風に強く、グリーンン上の止まり感は良く、ソフトタイプなのでフェースに食いついてくれるからスピンを掛けやすい。でもアイアンの距離感がイマイチ合わなかったのですが、ようやく合致して来ました」と早野。
張本茂、平石と同組でのラウンドだったが「張本とのラウンドはリラックスでき、平石さんと回るとプレーの流れ、リズムがいいのか僕は60台のスコアがでるんですよ」。
明日の大会2日目は最終組で高見和宏、水巻善典とのラウンド。優勝の二文字を意識してしまうに違いない。それでも早野は「また36ホールも残っていますから、(優勝争いに関しては)まだ何も口にはしたくないので勘弁してください」と煙に巻いた。
ニューボールをウイニングボールにする。その思いは、まだ言葉にしない
(PGAオフィシャルライター 伝 昌夫)