前半は1バーディー35、後半は4バーディー31。トータル5アンダー67をマークして首位タイに立った水巻善典のスコアには理由がある。
「前半は真っ直ぐ打とうとしても、中々うまく行かなかった。後半に入ってからようやくイメージどおりにフェアウエイからボールを運べるようになり、2打目がピンに着いてくれました」と水巻は笑顔をこぼしながら、この日のラウンドを振り返った。
後半11番パー4ホールで4メートル、14番パー5ホールからは3メートル、15番パー4ホールで80センチ、16番パー4ホールでは3メートルのバーディーパットを決めた。安定したプレーが際立つ。
昨年まではシャフト硬度Xの硬いタイプを愛用していたが、ドラコン選手たちは軟らかいシャフトを使っていることを知り、水巻はシャフト硬度の見直しを図ったという。
「これまではシャフト硬度SRを試していました。硬度が軟らかいタイプは、シャフトのしなりで(スイングとマッチすると)飛ぶ。飛ぶのはやっぱり楽しいよね。でも、アゲンストの風だと飛ばなくなる。力んだりすると大きく曲がる。それでもうまく使えば260~265ヤード、飛ぶ時は280ヤードも…」。シャフト硬度の軟らかさの一長一短を感じながら今季はプレーしていたが、今週からはシャフト硬度1ランク上げ、硬度Sで臨んだ。
「フェアウエイ中央を狙ってビュンと打つのがやさしい。飛ばしたい時には、それなりに飛ばせる。ドライバーショットを打ち分けやすいね。でも、飛ぶのはやっぱりSRなんだよね」と水巻。ドライバーだけでなくファウエイウッドはシャフト硬度XをSタイプに、アイアンは5番アイアンのシャフトを6番アイアンにと番手ずらしのリシャフトを行なった。軟らかシャフトに仕事をしてもらってのショットメイキングで好スコアを作り上げた。
「真剣にプレーするよりも、シニアは楽しくプレーしたいよね」。エンジョイゴルフを優先させての好スタート。シャフトだけでなく、頭もやわらかくして残り2日間のラウンドも満喫する。