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シニアツアー

<スターツシニア・1R>50代最後の年。目標を明確に定めて、高見が首位発進

2018年06月08日

「シニアツアーは出だし(初日)で躓(つまづ)くと大変だからね」。インコース・スタートの高見和宏は2ホール目の11番パー4ホールで1メートルのバーディーパットを決めた。続く12番パー3ホールでは上り7メートルのスライスラインを読み切り、連続バーディーの好スタートを切った。

「今日は良い(スタートが切れた)な」と心に余裕が生まれたものの、すぐに危険信号が点滅する。13番パー4ホール。好調なドライバーショットは、フェアウエイを捕らえる。ピンまで201ヤード。手前目のピン位置に対してユーティリティーで攻めたが、わずかにショート。リカバリーの3打目アプローチショットは、グリーンカラーにようやくかじりつくほどのミスをしてしまったのだった。

「ボギーか…と半分諦めかけた」高見だったが、9メートルの下りスライスラインのパーパットがカップに沈んでくれた。ボギー覚悟の一打がパーをもたらしてくれたことで、思考回路はプラスに転じた。

「次のホールはパー5。風向きはフォローだからバーディーが取れる!」。プラスイメージどおり1・5メートルのバーディーパットを決め、16番パー4ホールでは8メートルの下りスライスラインのバーディーパットを13番ホールと同じように沈めた。前半でスコアを4つ伸ばし、後半は1バーディー。5バーディーノーボギー67で回り、高見は決して躓かず、首位タイの好位置に着けたのだ。

「ティーショットがとにかく良く、確実にフェアウエイを捕らえています。あとは100ヤード前後のショット精度を高めたなら、スコアをもっと伸ばせるはずです」と高見。明日の2日目は早くも最終組でのスタートだが、「明後日(最終日)も最終組スタートになりたい」と目標を明確に定めている。

 来年は還暦を迎える高見。体は、さすがに満身創痍。「若い頃と違って寝て起きれば治るってものではありません。完璧な体調にするのは難しいので、(体の不具合と)うまく付き合いながらやって行くしかありませんよ」。12年のファンケルクラシック以来のシニアツアー3勝目を、ぜひとも50代最後のこの年に飾りたい。