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シニアツアー

<富邦仰徳シニア杯>日本シニアツアー初の海外開催!台日友好関係を深める

2018年05月17日

 新規大会として台湾の林口GCで、シニアツアー第3戦「富邦仰徳シニア杯」(5月18~20日)を開催する。PGA主管競技では初めて海外で開催する大会で、富邦金控、仰徳グループの主催で行われる。日本シニアツアーからプロ51名、台湾シニアツアーのプロが27名、そしてアマチュアジュニア6名を含む計84名が参加する。賞金総額は4000万円。1965年に開場した林口ゴルフ倶楽部は、台北市の郊外に位置する名門コースで、数多くのトーナメントを開催。出身プロに陳志明、陳志忠という日本でも活躍した兄弟の名プレーヤーがいることでも知られる。


 今から9年前、倉本昌弘は日本トーナメントでも活躍していた謝敏男から、台湾シニアツアーの1トーナメントだった「フーボン(富邦)シニア」に参加しないかと誘いをうけて、台湾との付き合いが始まった。その後、毎年台湾の試合に出場する一方、フーボンの蔡会長も来日。蔡会長と倉本のゴルフ交流が重ねられてきた。数年後、蔡会長から「ぜひ台湾で試合をやりましょう」と話が上がったのが倉本がPGA会長に選出された年。スケジュール調整も難航したが、蔡会長からの熱いラブコールを受け、「台日友好盃」という国別チーム対抗戦が実現した。台日のベテランプロゴルファーが競い、互いの健闘を称え、友情を育んできた3年間だった。

 そして昨年、日本プロシニアチャンピオン盧建順が、スポンサーである「仰徳グループ」許会長にシニアトーナメント開催のお願いをしたところ、同じ理念を持つ富邦の会長と、仰徳の会長が手を取り、今回初の海外新規トーナメントが実現することになった。PGA会長兼選手の倉本昌弘が、日本と台湾の架け橋となって今年で10年目の、記念すべき開催を迎えることになる。

「元々は謝敏男プロ、謝永郁プロ、呂良煥プロといった台湾の名手プロの方々が、日本でも活躍し、両国の大きなゴルフの架け橋となっていました。その後、謝(敏男)プロが、台湾PGA会長を務めていらっしゃっていたとき、『ぜひ台湾の試合へ』というお声がけをしてくれました。また、東日本大震災のときにも、日本人の安否を気遣い、すぐに台湾でチャリティーゴルフイベントを開き、約700万円もの寄付金を送ってくれたのです。シニアの大先輩方が先頭に立って、台湾と日本のゴルフ界をしっかりとつないでくれています。だからこそ、両国のゴルフを一緒に盛り上げていければという点で、非常に意義のある開催が実現したのです」と、倉本は今回の経緯を説明した。

 

本トーナメントには、両国のジュニアゴルファー(20歳以下)が6名参加する。日本からは昨年8月に行われたPGAジュニア選手権で女子の部個人優勝した吉本ここねさん、18歳が出場。プロと同じティーグランドから挑戦し、新しい経験値を重ねてもらい、世界に羽ばたく選手を育てたいというのが、台日レジェンドたちの熱い思いでもある。