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シニアツアー

【金秀シニア・FR】最終日の猛チャージも空しく羽川がプレーオフ負けを悔やむ

2018年04月15日

猛チャージのスイッチが入ったら止まらない。時に、爆発的スコアをマークすることで知られる羽川豊(60)が最終日、リーディングボードでその名を一気に最上段まで押し上げた。 2、3番ホールで3メートルほどのバーディーパットを次々にねじ込む。

「雨風が強い中、ショットが良かった。4番ホールで(バーディーを)取りこぼしたけれど、5番ホールでチップイン(バーディー)、6番ホールでもOK(バーディー)に着けられたよ」と羽川。バーディー奪取の勢いは止まらず、9番ホールでも1メートルを決めて、前半で5つもスコアを伸ばした。

 後半9ホールは11番ホールのバーディーと15番ホールでのチップインバーディーにとどまり、17番パー3ホールでティーショットをミスしてのボギーを打ってしまった。それでも7バーディー・1ボギー66は、最終日のベストスコアだ。通算5アンダーとしてクラブハウスリーダーとなり、スタート時間差1時間半の最終組のホールアウトを待つことになった。

「去年はとにかく怪我が多かったからね。足を痛めたり、ギックリ腰になったりしてゴルフができない時期の方が長かった。だから、腰の張りをどうやって取るか、体の硬さを抑えれば良いのか…と思い、ストレッチやトレーニング法を再考し、去年の暮れから初動負荷トレーニングも始めました。怪我防止につなげたい一心だよね」

 オフの努力が実り、「クラブを振れる」状態で今季開幕戦を迎えられ、そしてこのビッグスコアをも叩き出した。「最高のスタートが切れた」と弾ける笑顔を見せた。

 試合は山添昌良(50)も通算5アンダーでフィニッシュし、勝負の行方はプレーオフへもつれ込んだ。同1、2ホールで羽川は決めれば勝利の「バーディーパット」を外し、同3ホールめもボールはカップをすり抜け、1メートルのバーディーパットを沈めた山添に軍配は上がったのだった。「決めきれなかった。ラインを読み切れなかった。(パー5でのプレーオフホールで)ティーショットを微妙にミスし、ツーオンできなかった」と昨年8月のマルハンカップ太平洋クラブシニアに続いてのプレーオフ負けを羽川は悔やんだ。本戦ホールアウト後に見せたあの笑顔は、もうそこには無かった。