今季PGAシニアツアー開幕戦「かねひでシニア沖縄オープンゴルフトーナメント」は汪德昌(55)が沖縄特有の強い風が吹く中、ただ一人6アンダーでトップに立った。2位タイには室田淳(62)、鈴木亨(51)、そして予選会をトップ通過をしたT・ウィラチャン(51)ら6名が続いている。
1R成績表は
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テレビ放映 琉球放送 5月26日(土)16:30~17:25(VTR)
日本シニアツアー3年めとなった昨年8月、念願のシニア初優勝を飾ったのは台湾の汪徳昌。18歳からゴルフを本格的に始め、台湾の淡水GCで呂良煥に師事して育った。風の強いコースでショットを磨いたからこそ「低い球を打つのが得意」だと汪は言い切れるのだ。
大会初日は気温26・1度。ピンフラッグは揺れ続ける。風速8・6毎秒メートルの南の風がコースに吹き荒れ、選手たちを苦しませた。だが、汪は「これくらいの風は『そよ風』だよ」と笑ってみせた。
インコースからスタートした汪は10番ホールでバーディー奪取。続く11番パー4ホールの2打目をピンそば30センチにピタリと付けて連続バーディー。12番ホールでボギーを叩いたが、13番ホールでバーディーを奪い返してバウンスバックに成功。17、18番ホールでもバーディーパットを決め、前半でスコアを4つ伸ばした。
後半に入っても勢いは止まらず、3番ホールからの3連続バーディーで一時は7アンダーまでスコアを伸ばした。だが、6番ホールでボギーを叩き、結局8バーディー・2ボギー66でフィニッシュ。2位に3打差を着けて単独首位に立った。
「台湾(でのゴルフ)と同じゴルフね。(風の影響を受けにくい)低い球で攻めたよ。アイアンショットの調子がよく、ワンピン距離のバーディーばっかりだったね」と細い目をさらに細めてこの日のプレーを絶賛した。
シニア2勝めへ大きく近づいた。優勝争いに加わった際には、いつも「優勝? ない、ないよ。ベスト3に入れれば十分」と口にする汪だが、今回は違った。
「明日は、優勝を狙って行くよ。今日と同じアイアンショット、同じ気持ちでプレーするだけだね」。天気予報では、明日の最終日は風雨が強まるとのこと。喜瀬の風が吹いて、汪の優勝ストーリーが始まる。