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シニアツアー

〔ISPSハンダカップ・前日〕山添は我が家のようなコースで有終の美を飾りたい

2019年11月18日

「今年のツアーも、あっという間にもう最終戦なんですね。まさか、最終戦の舞台が僕にとって思い出深いコースで開かれるなんて、何かの縁なのでしょうね」。練習ラウンドを終え、最終18番ホールを上がって来た山添昌良は感慨深げにそう語った。

 今季の山添は4戦目のすまいーだカップで大会連覇を達成しているが、ベストテン入りは計3回に留まっている。「去年よりもトータル的な成績は良くありませんでした。それだけに最終戦はもうひと頑張りしたいです。だって、僕がプロゴルファーを目指して研修生時代を過ごしたのが、この鳩山カントリークラブでしたからね」。

 キャディー仕事やコース管理仕事をしながら研修生生活を2年過ごし、90年にPGA資格認定プロテストに合格。ツアープレーヤー転身後も、今大会舞台となった鳩山CCに10年ほど在籍していた。

「コースの隅々まで、それこそ、どこへ打ったらベストなのか、どこに打ったらマズいかを出場選手の中で最も知り尽くしている。その利点を生かして行きたい。好成績を挙げることがお世話になったコースへの恩返しにもなるはずですから」。

 久しぶりの古巣でのラウンドは「どこか、古く懐かしい我が家に帰って来た気分でした。明日からの本戦では楽しみながらもスコアを作って行きたいです」。

 山添にとって、今年のツアーを振り返って印象的だった出来事は6月開催のマスターカード・ジャパン選手権に出場できたことだという。「夢のような舞台でした。もっと落ち着いてプレー出来たらもっと良かったのですが・・・。ですから、今大会ではモンゴメリー選手と同組でラウンド出来たら最高なんですけどね」。そう口にしてクラブハウスに戻って行った山添は、第1ラウンドのスタート時間と組み合わせをまだ確認してはいなかった。11月19日、火曜日。アウトスタート第8組目。山添の夢は叶えられていた。残るはコースへの恩返し--優勝を果たすだけだ。

(PGAオフィシャルライター 伝 昌夫)