「この試合は優勝しか見ていなかった。差が開いてしまったので、自分の中でもう一回目標をもって、ベストフィニッシュをするように心がけます」。
6位に浮上したものの、首位ウィラチャンに8打差となった鈴木亨(53)は、こう気持ちを立て直した。本人にしてみれば、その差をもっと縮められたという思いはある。「1、3番でバーディーを取っていい流れだったんですけど、6番でボギーにして、ちょっと自分の中でストップをかけちゃったのかなあ」と悔やんだ。8番でボギーにした後、10番で3メートル、11番でエッジからパターで入れる連続バーディーを取ったが、その後はチャンスを決めきれなかった。最終18番パー5でも第2打残り218ヤードのクラブ選択に迷い、ユーティリティーで「優しく打ったら左に行ってしまってチャンスなくて」と話した。
最終日はどう攻めていく?「ウィラチャンが崩れることはないと思うので、自分が行かないことには話にならない。2~3メートルのチャンスを決めきれずに平凡なスコアになってしまっているので、全部入れるつもりで行くしかない」。キャディの息子・貴之さんの方を向いて「これからパターの練習、行ってきます」と、夕暮れの練習グリーンへ一緒に歩みを進めた。