倉本昌弘(64)が、今季2勝目へ首位スタートを切った。前半3アンダーで折り返したが、10番第2打で左斜面から右OBを打ってダブルボギー。12番でもボギーにして貯金がなくなった。ここからが本領発揮。14番で1メートル弱につけ、15番では右3メートルを決めた。最終18番パー5では40ヤードの第3打がピンに当たって50センチにつき、この日7つ目のバーディーで混戦から3アンダーへ抜け出した。スコア提出所では「64歳、やりすぎですよ」と後輩たちから声がかかった。
「風が強くてね。なかなかチャンスがバーディーにならないし、難しいです」と話した。元々、風の日のゴルフは好きだが、この日の強風には手こずった?「ショットに関しては(風は)苦にならない。パットに影響があった」という。攻略法としては「アゲンストめに乗せるのが鉄則。フォローめに乗せると、止まらないし、パーも大変になる」と解説した。
今季はスターツシニアで優勝。賞金ランクも3位(2800万9736円)で、首位マークセンに1430万円余の差があるが、逆転賞金王の可能性は残している。今季2勝目狙い?「優勝は望んでいないですよ。違う人が優勝してくれれば」と、PGA会長としてはシニアツアーでの新星誕生を望む。それでも帰り際「頑張ります」と一言。最終日も風が吹けば、逃げ切り優勝の可能性は高くなりそうだ。