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シニアツアー

【トラストグループカップ佐世保シニア・1R】髙見 和宏 7年ぶりの優勝を目指す2アンダー2位タイ

2019年10月19日

 高見和宏(59)が、還暦前に7年ぶりの優勝を目指す。この日、コースは強風が吹き荒れた。コースでの観測では最大で10メートル超、平均で7メートル。高見のスタート時は、風が強い状態だった。「予想もしていなかった風でした。ちょっと驚きましたね」。

スタート1番、右のフェアウエーからの第2打で「7番アイアンで低く打ったのがうまくついてくれた」と手前1.5メートルについて幸先よくバーディー発進した。4番で1メートル、7番では2.5メートルと、チャンスをものにした。インに入って14番で右ラフに入れてボギーにしたが、首位に1打差、2アンダーでこらえた。

「スコア的には言うことなしです」と、強風でのプレーに満足している。気を付けたことは?「アゲンストの時は力まずに打とうと。OBもあるので、それを逃げつつ、フェアウエーのいいところに置けるように心掛けたのが、いい結果になったと思う」と振り返った。

 2012年にファンケルクラシック以降、優勝から遠ざかっている。13年にカートでの事故で左肩を痛めたのが直接の原因になった。回復が長引き「元々あった首の痛みも出てきて、だましだましですね」と、体調は「いいとはいえない」が本音。それでも、頑張らないといけない理由がある。

「あと1カ月ちょっと(12月11日)で還暦なんですけど、まだ娘が8歳なんで。成人するまで、パープレーの72歳までは、頑張らないと」と笑う。その娘がうれしいことを言ってくれる。「医者になりたい。お父さんのけがを治して、120歳まで生かしてあげるって、言うんですよ」。これには、お父さんも力が入る。

還暦を控えて、困っていることもある。「目から来ているんだと思うんですけど、どうもラインが読めないときがある。冗談じゃなく、逆に読むこともあるんで」という。「嫁さんが、体にいい食べ物が書いてある本とか買ってくるんですけど、字が小さくて読めない! 本を読むたびに検査に行けと言われます」と苦笑いした。

優勝から遠ざかっている中での優勝争い、最終日はどんなプレーを?「このコースは何が起こるか分からないので、最後まであきらめずにやらないといけない。賞金ランクもよくない(42位)ですし、残り試合出られるとはいえ、安心してできるところでプレーしたいので」。賞金を稼ぐことはもちろんだが、優勝すれば、すぐに「安心」できる。

(オフィシャルライター・赤坂厚)