NEWS
シニアツアー

【日本シニアOP/前日】勝率70パーセント宣言のキングオブシニア・マークセン、そしてシニア初優勝を狙いたい伊澤

2019年09月18日

 過去に大会4連覇を達成しているのは青木功だけ(1994年~98年)という偉業に挑戦するのが、プラヤド・マークセンだ。今年のキングオブシニア・マークセンは、4月のノジマチャンピオンカップからなかなか優勝争いに加われず、もどかしい週が続いていた。しかし、相性のいい8月のファンケルクラシックで優勝を飾ると、自身連戦となった太平洋クラブシニアでも大会連覇を達成。そして先週のコマツオープンでは、タイ出身で兄弟分のタワン・ウィラチャンとプレーオフ決戦。プレーオフ2ホール目で、マークセンは1メートルのパットを外し、ウィラチャンに優勝を譲った形になったが、狭くて長いコースを悠々伸び伸びとショットする様子は、キングオブシニアといわれる存在感をかもしだしていた。

 「先週はミスがあって優勝は逃しましたが、今週はドライバーの調子もいいし、あとはパッティングだけ。勝率は70パーセントですね」と、マークセンは分析。コース攻略は?「グリーンがお椀型で傾斜もあるので、基本的には、グリーンのセンター狙いで対応しようと思っています」。練習ラウンドでは、パー5ではほぼ2オンを成功している。あとはパッティングだけと言い切ったマークセンの第1ラウンドが注目される。

 

 この日、マークセンが雨でも珍しく18ホールのラウンドを終えられたのは、ウィラチャンや塚田好宣、伊澤利光といったライバルでありゴルフを分かり合える仲間と一緒にラウンドができたからだった。練習ラウンドを共にした伊澤は「敵(マークセン)の作戦を調べておいたんですよ」と、満足した笑顔をみせてのホールアウト。一緒にラウンドするほど二人の仲がいいのは本当のようだ。

 シニア2年目を迎えた伊澤は、レギュラーツアー16勝を挙げていることもあり、シニア初勝利を期待されている選手のひとり。「うーん、全体的にまずまずの安定ぐあいなんですよね。もう一、二段階上にいかないとだめなのはわかってるんです」。現時点で賞金ランキング22位という位置が、伊澤の安定度を示していた。もどかしい思いがずっとくすぶっている伊澤は「スコアも大事だけど、納得するプレーをすることも大事なんです。だけど、あっちこっちで(初優勝のことを)言われてますしね、今週あたり一発でるといいですけど」と期待をのぞかせた。

 日本シニアオープンの舞台となる日高カントリークラブは、松の林間コースだ。やや打ち上げのグリーンや、グリーン手前にくぼみがあるホールなど、グリーンの周辺にひっそりと仕掛けられた罠をどう攻略するかが見どころのひとつとなっている。26年ぶりに日本シニアオープンが日高に帰ってきた。今年も新たなシニアメンバーが加わり、ますますヒートアップする戦いがいよいよ開幕する。