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シニアツアー

〔コマツオープン2019〕世界のマルこと丸山茂樹が大会初日にいよいよシニアデビュー

2019年09月11日

 今季シニアツアー10戦目「コマツオープン2019」が、石川県小松市にある小松カントリークラブで12日から14日の3日間開催される。昨年大会は、パク・ブーウォン(54)が15アンダーでシニア初優勝。今年は、高橋勝成(69)、尾崎直道(63)、倉本昌弘(64)、川岸良兼(52)という注目ベテラン勢に加えて、大会初日(12日)に50歳の誕生日を迎えシニアツアーデビューを飾る「選手」が参加する。プロ69名、アマチュア3名による小松の熱い戦いがいよいよ始まる。

 丸山茂樹の第一声は、「シニアに来ちゃったなーという感じです」という言葉だった。

 1969年9月12日生まれ。アマチュア時代から数々のタイトルを総なめにし、国内ツアー10勝、米PGAツアー3勝を挙げ、2002年にはワールドカップで優勝しているのが、「世界のマル」こと丸山茂樹、49歳364日。そう。明日12日の第1ラウンドで50歳を迎えシニア入りを果たす。その舞台が、「コマツオープン2019」となった。

 丸山は2016年レギュラーツアーのANAオープンを最後にツアーからは遠ざかっていた。その後はラウンドリポーターや解説といったメディアで活躍し、多忙の日々を送っている。今年はシニア入りに向けて、4月に千葉オープン、8月には岩手県オープンと札幌オープンに出場し実践を重ねてきた。札幌オープンではプロアマ、初日、最終日と3日間連続でゴルフをしたという丸山は「すっかりクタクタでした。トレーニングはしているのですが、持久力が欠けていますね。だけど、こうやってシニアデビュー戦を迎えたわけですし、日曜のプロアマ含めてこの4日間はやるしかないですね」と、不安も少し感じている様子。

 

 大会前日の11日、丸山は練習ラウンドを行った。2002年のワールドカップでペアを組み優勝した1つ年上の伊澤利光と、同じシニアルーキーの桑原克典、塚田好宣の4人で、和気あいあいとコース攻略を立てていた。丸山はコースの印象について「狭くて厳しいので、僕向きのコースではないです(笑)」ときっぱり。「ドライバーが使えないんですよ。単にイップス。ティーインググランドイップスなので、林がないコースは特に苦手・・・。林があると何とかできるんじゃないかなと思って救われる気持ちになるんですけどね。大会初日デビュー戦ですし、すごいプレッシャーを感じながらやるんだろうと想像しています」。ゴルフの調子に不安を抱える本音もちらりみせる。

 コマツオープン大会初日と誕生日が重なり、またとないタイミングでシニアツアーデビューを迎える丸山の登場に、みんなの期待も集まるが「頑張りたい気持ちもありますけど、以前のようにはプレーはできないのが辛いところ。期待値は100のうち5%くらい」と控えめな自己評価。それでも、丸山がここ小松の地にやってきて、シニアツアーの一主役としてプレーを見せてくれることには意味がある。「こうやってシニアツアーで先輩たちとプレーをして、シニアツアーの盛り上げに少しでも役にたてれば、それが本望ですし嬉しいことです。だから、日曜日のプロアマ大会ではたっぷり盛り上げます」。

 不安と期待が入り混じる中、いよいよ明日、50歳プロゴルファーとして人生の新しいスタートを切る。