ミスショットが飛び出しても怒らず、グッドショットを打てたら素直に喜ぶ。
17年に痛めた腰の具合が完治に向かうのに比例して、成績も上昇。今季は8試合中、4試合でベストテン入りを果たしている。15年4勝、16年2勝を飾り、ストップ・ザ・マークセンの旗頭的存在だった崎山武志が、完全復活の準備を整えた。
4バーディー・1ボギー69でフィニッシュ。首位・芹沢信雄と2打差、2位マークセンとは1打差の3位タイに着け、最終日を迎える。
「フェアウエイが広めの設定で去年よりはやさしく感じますが、その分グリーンが難しい。カップ位置が絶妙なんですよ。面白い位置にカップがある。切れそうに見えて切れないパットラインだったり、それとは逆に切れないと思って打つとカップ際で切れたりする。1メートルカップオーバーのタッチで打てば、入ると分かっていても試合ではそうそう打てませんね」。
ラウンド後のドライビングレンジでボールを打ち込んでいた崎山。練習の手を止め、この日のコース攻略の難しさを解説してくれた。
ファンケルクラシック4位タイ、広島シニア9位タイとゴルフの調子は良い。「自分が下手であることを認めました。下手だからミスが出て当然。グッドショットは素直に喜べる。1日1回、良いショットを打とうと一生懸命にプレーしているだけです。昔(2、3年前)はこんなミスショットを打つことはなかった!なんて思わないようにしたのです。今は今。未勝利選手のように、シニアルーキーの気持ちに立ち戻ってプレーしています」。崎山は原点回帰が好成績につながっていると言い切った。
「少しずつ積み上げて行くだけです。調子は上向いていているので…」。最後はニタリと笑った。その笑みは年間複数回優勝を果たしていた際、最終日前日の練習場でよく見かけた崎山スマイルに酷似していた。16年スターツシニア以来のシニアツアー通算8勝にロックオン!だ