前半を3バーディ、1ボギーで折り返した鈴木亨が、雷雨での中断を余儀なくなせられたのは、ちょうど12番グリーンで4メートルにつけてバーディチャンスを迎えたときだった。その前の11番、パー5で1メートル半を入れてバーディをとったあとで、勢いに乗ってきた矢先だった。
3時間後に再開した。その4メートルのバーディ狙いは、外した。たいがいは、そこで流れが途切れてしまいがちだけれど、そこから15、17、18番ホールとバーディをもぎ取って、34・31の65。6アンダー(パー71)で」ホールアウトした。
「僕にとっての課題が少し見えてきたんですよ。今年は、思うような成績がまだ残せないでいて、いや、成績よりも、自分が納得いくプレーができていなかったと思うんです。それが、先週のファンケルの2日目から良くなって来て、その気持を昨日の夜もしっかりと確認して挑んだんです」と語る。
課題については、主に精神的なものだという。気持ちの持ち方でゴルフは大きく変わる。鈴木の性格は「自信を持って打つとか、攻めるとかのタイプじゃなく、すぐに自分自身を疑ってしまうタイプ」で、その迷いがショットやパッティング、あるいは、攻め方に影響を及ぼしてしまうわけだ。
「ファンケルの初日に叩いて(76)、すごいショックを受けたんです。その夜、自分自身でしっかりと整理して、まあ、あれこれ細かいことは言えませんが、ともかく整理して、翌日に挑んだんです。それが、67、67で(8位タイ)あがれたので、そのメンタルで今日は、臨みました」
首位タイで迎える明日の最終日。「やっぱり、試合に出るということは、勝つために来ていますから。去年は、後半で5戦で3勝していますから」と、自分に言い聞かせるように語っていた。