いよいよ明日から『2019年 スポーツ振興 広島シニアゴルフトーナメント』が開幕する。この大会直前、8月25日で、満50歳を迎えた塚田好宣は、正真正銘のシニア「新人」である。そのワクワク感を聞くと「(シニアツアー参戦に向けて)怪我や病気をしないことを考えていました。でも、変な感じもするんですよね。だって、シニアツアーだと誕生日を向かえたばかりなので、僕が一番年下なんですけど、Ameba TVツアーに出ていると一番上なので全く逆の世界に飛び込んできた感じで(笑い)。ですからAmeba TVツアーでは、みんなが挨拶にきてくれるけどシニアツアーでは僕から挨拶に行かなければならない。まずは、そこからの戸惑ですかね」と語った。
塚田の経歴は、異色だ。東海大学を中退し単身で米国へ。しかも、ニューメキシコ陸軍士官学校へ入学。さらに卒業後、SEルイジアナ大学に入学し、中退して今度は、オーストラリアへ渡りプロ転向。1999年日本のプロテストにも合格したかと思うと、すぐにアジアンツアーなどを転戦するワールドトラベラーなプロゴルファーなのである。
「ゴルフを始めた頃テレビでマスターズを見てかっこいいな。ああいうコースでやりたいなというのがあったんです。ジュニアのころアメリカでゴルフがしたいと思っていて、その勢いで何も考えずアメリカに行っちゃったのが始まりですね」根っから、世界というスケールが好きなのだ。
2013年には『東建ホームメイトカップ』に初優勝したのは、43歳の時である。
元祖、という言葉を使うなら、塚田こそが日本選手で、世界の渡り鳥プロと言えるだろう。その旅先からゴルフ雑誌に記事を投稿したり、マルチな活動をやってきた。シニアツアーには、彼らしい思い入れがある。
それは、打倒マークセンに燃えていることだ。
「葛藤は、あるんですよ。やっぱり、まだレギュラーでも戦いたいという気持ちが残っていて。それを、ここしばらく、ずっと考えてきたけど、最近はシニアツアーで、しっかりやろうかなと思ってきた。それは、マークセンを倒したいと思っているからです。
アジアでも日本でもマークセンに勝ったことがないから打倒マークセン。
タイの試合で何度か優勝争いをしているが、一度も勝ったことがないですから、それが目標です。これから、しっかりとシニアツアーは、全試合に出るようと思っています」
塚田好宣(よしのぶ)。この異色のプロゴルファーが、シニアツアーに参戦することで、ますます新しい個性が、シニアツアーに生まれた。