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シニアツアー

〔ファンケルクラシック・FR〕18番のミスインパクト・・・伊澤のシニア初優勝は悔しい持ち越し

2019年08月25日

 首位のプラヤド・マークセンとは1打差の2位タイで出た伊澤利光。2ホール目に最終組で一緒に回るマークセンがボギーを打ったことで首位タイとなった。8番ホールで再びマークセンがボギーを打ち、9番ホールで伊澤とソク・ジョンユルがバーディー奪取して試合の様相は大きく変わり始める。

 前半終了時点で、伊澤とジョンユルが首位タイ。そしてサンデーバックナインへ--。ジョンユルとマークセンが10番ホールでバーディーを奪い、ジョンユルが単独首位に立った。伊澤は11番ホールでボギーを打ち、首位と2打差に後退する。しかし、そこから底力を発揮し、15番ホールでバーディーパットをねじ込んだ。

 最終組の伊澤とジョンユルが首位タイ、マークセンは1打差の2位で迎えた左ドッグレッグ最終18番パー5ホール。2打目地点からはグリーンに向かって打ち下ろし。風はフォロー。伊澤の飛距離からしてフルスイングでドライバーを振り抜いたなら、ホール右サイドのOBエリアまで突き抜けてしまう。3番ウッドで強めのドローボールを放ち、フォロー風に乗ってフェアウエイを捕らえたならアイアンでツーオンを狙える。そして、イーグル奪取。シニア初優勝へ大きく近づける。そんな勝利への図式を書き上げていたものの、アクシデントが土壇場で待ち受けていた。

 ミスインパクト。3番ウッドのクラブフェース下部でインパクトしてしまったボールは、設定したショットラインよりも左に飛び出し、フック回転が強烈に加わってさらに左へと大きく曲がって行く。左斜面からの2打目はフェアウエイに戻すのが精一杯だったが、思った以上に転がりフェアウイ右ラフへ。3打目もレイアップを強いられ、結局4オン。パーパットを沈められず、痛恨のボギー。2バーディー・2ボギー72。2位タイに後退してのフィニッシュとなったのだった。

 「全体的には悪くなかったんですが、すべては18番(ホール)のティーショットですね。下から入っちゃって…。クリーンヒットできませんでした。来週、また頑張ります」。痛恨の一打。プレーオフに加われなかった反省を生かす。後悔はしない。次週の広島シニア開催コースへ、キャディーバッグを宅配便で送る伊澤の後姿からそう読み取れた。

(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)