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シニアツアー

〔ファンケルクラシック・1R〕チップイン・イーグルで白潟がトップタイ!着実に目標をクリアするだけ

2019年08月23日

 シニアツアー第7戦「ファンケルクラシック」の大会初日。伊澤利光(51)とグレゴリー・マイヤー(57)、白潟英純(52)の3名が67をマークし首位タイ好スタートを切った。1打差2位には、昨年覇者のプラヤド・マークセン(53)が後をつける。シニアルーキーとして注目される深堀圭一郎(50)は、首位に3打差2アンダー6位タイ。

 降雨のために午前8時37分、競技は一時中断し、午前10時24分に再開された。しかし、雨はその後も断続的に降り続いた。

 当初はアウトコースの14組・午前10時00分スタートだった白潟英純は、競技中断後のスタート時間が午前11時50分に変更される。およそ2時間遅れのスタートなったが、2番ホールで1・5メートルのバーディーパットを沈める。8番パー3ホールのティーショットをミスしてボギーを叩き、前半はイーブンパー。後半に入って10番パー5ホールは2打目をグリーンエッジまで運び、2メートルに寄せてバーディー奪取に成功。再びアンダーパーとし、この日、ホール別ストローク難易ランク1位となった14番パー4では3メートルのパットを一発で沈めて2アンダーにスコアを伸ばした。

「16番パー3で濃霧が立ち込めて真っ白になり、霧が晴れるまで30分も待たされましたよ」。白潟はそう言いながらも、まったく嫌そうな表情を受かべることはなかった。ティーショットを1メートルに着けて3アンダー。最終18番パー5では2打目をグリーン右サイドにまで運んだ。ボールからカップまで18ヤード。

 白潟は迷わずに52度のウエッジを選択した。「ピンまで上り傾斜でしたし、雨でグリーンが軟らかくなっていたので転がし寄せるのがベターだと考えたからです」。読んだラインにボールを打ち出せた。(OKの距離には寄った)という感触もあった。想定外。ボールはベタピンに寄るどころか、そのままカップに吸い込まれたのだった。右手でピースサインをしてニタリと笑った。チップイン・イーグル。それから2度、右手でピースサインを作り、グリーンに上がってからは帯同キャディーとグータッチをしてイーグル奪取を白潟は素直に喜び、ギャラリーからの拍手には手を振って応えたのだった。

 昨年は念願の賞金初シードを獲得し、今年は前試合の熊本・阿蘇シニアオープンで自己最高成績の2位タイをマーク。一つずつ、着実に目標をクリアーしている。次なる目標はシニア初優勝達成だ。その期待が集まっているのも分かっているし、自分が誰よりも強くそう思っている。最終ホールでの見事なチップイン・イーグルで首位タイとなり、明日の第2ラウンドは最終組でスタートする。昨年を上回る好成績を残し続けている理由を尋ねると「グリーンを外した時の寄せとパットが良くなったからです。特にパットがね」。イーグル奪取の感想をさらに尋ねた。「珍しいように思えますか? これでも僕は去年のイーグル奪取部門2位なんですよ(笑)」。白潟はニタリと笑った。イーグル奪取アゲイン、そして好調パットをウイニングパットにまで引き上げられるかが楽しみになって来た。

(PGAオフィシャルライター 伝 昌夫)