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シニアツアー

【熊本・阿蘇シニア 1R】作戦を変えて試合に臨んだのが成功 日下部光隆が好スタート

2019年08月03日

日下部光隆(50)が、今季初の好スタートを切った。6バーディー・2ボギー68でフィニッシュし、首位と4打差の5位タイに着けた。

 シニアルーキーの片目がようやく開いたようだ。かつて鹿児島県に居を構えていたこともあって、九州は第2の故郷だという。それだけにプレーには気合いも入る。

「作戦を変えて試合に臨んだのが成功した感じですね」。ツアー序盤戦は「飛ばし」に重きを置いてプレーしていたものの、結果は5戦して最高順位が40位タイ。賞金ランキング57位に甘んじていた。「飛ばさないといけないという固定観念を捨て、自分本来のコントロール最優先、距離感重視のゴルフに立ちかえったんです。実は(前試合の)スターツシニアで実践し、1、2ラウンド目は奏功したのですが、最終ラウンドは中嶋(常幸)さんと20年ぶりの同組になり、緊張してしまって(結果45位タイ)。それでも手応えは充分に感じられました」と日下部。

 好成績を出せずにいたのは、飛ばしに固執していただけではない。パット不振にもあえいでいたのだ。「バックストロークの際のヘッドが揺れてしまっていました。それが、クロスハンドグリップを試してみたらピタリと収まってくれて。以前は中尺パターでしたが、34インチのパターを使えるようになりました」。スタート2ホール目で6メートルのバーディーパットが決まり、7ホール目からは3メートル、1メートル、50センチの距離を一発で沈めての3連続バーディーを奪取。ハーフターン後、ボールがカート道で跳ね、アンラッキーなショットになったのがきっかけとなり、スコアを伸ばし損ねた。

「明日もスコアの伸ばし合いになりそうですが、今日のゴルフをしたら(優勝)チャンスはあるはず。スタートダッシュが肝心ですね」。第2の故郷でシニアルーキーVを飾りたい。その思いが強まる。日下部の作戦変更が奏功するか、吉と出るか。地の利を生かしたい。

PGAオフィシャルライター 伝 昌夫