NEWS
シニアツアー

〔スターツシニア・1R〕シニア初優勝を目指す谷口が5アンダー2位発進

2019年06月14日

 5バーディー・ノーボギー67でフィニッシュした谷口徹。前組でホールアウトし、クラブハウス前にいた手嶋多一がその姿を見るやいなや「(明日は)お任せします」と声を掛けた。谷口の好プレーに対するリスペクトと大会3連覇を目論むプラヤド・マークセンのストッパー役を担ってもらいたいという意味合いが込められていた。

 「一人はキツイでぇ」と谷口は苦笑いを浮かべながら返答したのだった。

 出場選手たちが「難グリーン」と評する中、この日ノーボギーゴルフを展開したのは深堀圭一郎、加瀬秀樹、西川哲と谷口の4人。完璧に近いラウンドのようにも思えるが、「もう少しバーディーを獲らなければいけないなと思います。それにグリーンが読みにくく、風も変わるので読みづらいというのもあります。アイアン(ショット)は良い時と悪い時がありましたけど、ドライバーは良いショットが打てていました」と谷口は振り返る。

 決して順風満帆なラウンドだったわけでもない。ピンチはあったが、パーセーブで凌いだ。技術はもちろん、「ノーボギーで回らないと勝てない」と思っている気持ちも強いからだ。

 「難しいパー3ホールもありますが、マークセンはショットがうまいのでボギーを打つことはないだろうし…だから自分もボギーを打たないようにと思って(プレーして)います」と谷口。

 手嶋と同じく、レギュラーツアーを主戦場にしている。「若い選手は飛ぶので、セカンドオナー(ティーショット後の次打で先に打つ)に慣れ過ぎています。シニアではそうそうセカンドオナーになることもない。ドライバーが良い感じに振れて来ましたしね」とショット力の回復手応えも感じているようだ。

 マークセンの大会3連覇、手嶋の2戦2勝のストッパーとなり、自身初のシニアツアー優勝を手にできるのか--。

「シニアツアーだからというのではなく、優勝するのは大変なことだし、簡単に勝てるものでもありません。マークセンは大会2連覇で、すごく自信を持ってプレーしているように見える。飛ぶし、アイアンショット力は高いし、アプローチもパットもトータルでうまいのがマークセンです。僕が、もう少し芯に当たって良い感じでゴルフができればいいなと思います。優勝できるように頑張ります」

 芯を食うショット力の復調が、谷口のシニア初Vのキー。マークセンを脅かす主役であることだけは間違いない。

(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)