シニアデビューとなった今季開幕戦を制した手嶋多一が、久々にシニアツアーに帰って来た。2戦2勝の記録が懸かる。
昨18年は22年間保持して来た賞金シードを手放してしまった。「もう一度、賞金シード選手に返り咲きたい」と、14年の日本プロゴルフ選手権を制して手にした5年の長期シードを行使し、レギュラーツアーを主戦場に戦っている。これまで5試合に出場して予選通過3試合。賞金ランキング82位。レギュラーツアーと重複しない週にはシニアツアーに参戦し、5月には全米プロシニア選手権に出場。18位タイで帰国した。今大会の前週に開催された日本ゴルフツアー選手権(宍戸ヒルズカントリークラブ/7387ヤード・パー71)では64位タイの成績を残している。
レギュラーとシニアツアー「二足の草鞋を履く」手嶋だが、疲れているようにはまったく感じさせない表情なのだ。明確な目標があるからこそ、疲労感までもが鋭気になるのかも知れない。
「全米プロシニアでは、練習ラウンドで80を切ることすらできないほどの難しさでした。(18位タイ)でも、本当に楽しかったので、もう一度出場したいと本気で思いました」。
今大会の開催舞台であるスターツ笠間ゴルフ倶楽部をラウンドするのは、初めての手嶋。プロアマ大会後、コースの印象をこう口にした。
「グリーンが砲台型で、外した際は寄せが難しくなることもあるでしょうし、傾斜が結構あるので狙える上りラインに着けたいですね。(3パットでの)変なボギーは打ちたくありませんが、打ちそうでもあるグリーンだけに、攻めつつもしっかり守って(パーセーブ)行きたいです。毎日4アンダーを目指してプレーします」。
大会3日間で12アンダーの計算になるが、昨年大会の優勝スコアが通算13アンダーを見据えてのことだろう。4アンダーは「最低ノルマ」。それ以上のスコアが目標。結果、優勝争いには加われる胸算用に違いない。2戦2勝、勝率100%に手嶋が挑む。