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シニアツアー

<金秀シニア・1R>今年が勝負 河村雅之4位タイ発進

2019年04月12日

 今季開幕戦で手嶋多一、桑原克典、桑原将一の3選手がシニアデビューを果たした。

「はっきり言って焦ります。今年が勝負だと考えています」。

 3選手にとっては、3年先輩となる河村雅之が本心をそう口にした。シニア入り以来、賞金シードを保持している。レギュラーツアー時代は3勝を挙げているが、シニア初優勝はまだ飾ってはいない。

 今年2月から3週間のオフ合宿を宮崎県都城市の母智丘カントリークラブで行なった。ウイークポイントと化していたアプローチショットの強化に時間を割いた。

「グリップを強く握り込んでしまい、インパクトがどうしても詰まってしまっていたのです。スイング中、終始グリップを緩く握ったままにしてクラブヘッドを振り子のようにして振り抜く。その感覚を体に植え付けるように努めました」と河村。

 開幕戦の初日はインコース10番ホール・パー4からのスタート。アイアンショットが切れた。2打目を1メートルにピタリと着けてのバーディー発進。11番ホールでは10メートルのパットが一発で入っての連続バーディーとなった。14番ホールでもカップ手前10メートルのバーディーパットを沈め、15番ホール・パー4では2打目を30センチに着ける。16番ホールでボギーを叩いたものの、17番ホール・パー3では5メートルを決めるバーディー奪取でバウンスバックに成功。前半でスコアを4つ伸ばしてハーフターンした。

 しかし、後半は強まり出した風を読み切れず、バーディーを奪えない。それでもパーをセーブし続け、9ホールすべてパーとしてフィニッシュ。4アンダー・4位タイの好位置で最終日を迎える。「ドキドキの緊張下でもアプローチショットをうまく打てたのは、自信になります」と胸を張って見せた河村だが、優勝争いの明日、最終日に関しては「目標は無いです」と、あえて無欲を強調したのだった。勝ちたいという思いをねじ込むような言い方が印象的だった。