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シニアツアー

<金秀シニア>PGAシニアツアー2019開幕 頂点虎視眈々それぞれの思い 

2019年04月11日

 PGAシニアツアー2019は明日開幕する。出場選手はそれぞれの思いの中、明日からの試合に備え練習ラウンドをこなす。

 金秀シニア歴代覇者の一人である久保勝美(15年大会)は、練習ラウンドで汗を流し、にこやか笑顔でクラブハウスに戻って来た。「良い感じで回れました。沖縄ならではの芝質にもだいぶ慣れましたから」と表情が明るい。

 開催週前の日曜に沖縄入りし、2日間、他のコースでラウンドし、さらに大会コースでの2ラウンド。「半袖姿でプレーしていると体の動きも良く、日に日にクラブが振れるようになって来ています」。

 オフは例年どおり、トレーニングを積みながら、所属コースでの業務としてアマチュアゴルファーとのラウンドレッスンを行って来たという。「練習場でボールを打つよりもコースでのラウンドが多かったですね。もしかすると出場選手の中で僕が一番ラウンドしたかも知れません。少なくとも70ラウンドは超えていますからね」。コースでの実践を主体にした「自主トレ」で心身ともに充実したオフを過ごせた。その手応えを開催コースでのラウンドで実感しての笑顔だったのだ。「去年は2位コレクターと言われてしまうほど優勝には縁遠かったのですが、今年も結果はともかく、1試合でも多く優勝争いに加わりたい。あの独特なドキドキ感が堪らないので」。15年大会以来の勝利の美酒を狙っていることをひた隠しにしている。

 パッティンググリーンで熱心に練習を続けている選手がいた。ニッカーボッカーズ、ハンチング帽がトレードマークの尾崎健夫だった。「去年までは腰の状態が一進一退という感じだったが、今年は違う。三進一退だから3日間は戦える。チャンスは来るはず。気迫も気合いも違うよ。ジェット尾崎、最後のすべてを賭けているんだ」とジェット節も威勢がいい。

「去年までは手打ちでしかなかったが、腰の状態が戻ったから下半身を使って打てる。ボールを運べる。だから生半可ではなく、結果を出しに行って、取る! 最後の最後まで戦えるし、戦うよ。相手は自分だね」。復活優勝しかないと自分に言い聞かせるように語気が徐々に強まって行く。「久しぶりだったよ。スイングに没頭できるオフ合宿が出来たのは。NEW JETだね。ギャラリーはもちろん、一緒に回る選手にも『あっと思わせる』ゴルフで、スコアボード上の名前よりもフェアウエイを闊歩している俺を見て欲しいよ!」。明日12日、金曜日。午前9時40分。アウトコース1番ホール。あのジェットが復活の狼煙となるティーショットを放つ。