今季開幕戦「金秀シニア 沖縄オープン」でシニアデビューする選手の一人が、手嶋多一だ。
レギュラーツアーでは1999年のファンケル沖縄オープンで初優勝を飾り、2001年に日本オープン、14年には日本プロゴルフ選手権を制して日本タイトル2冠を達成。15年ミズノオープンでツアー通算8勝目を挙げ、17年にはツアー史上11人目となる生涯獲得賞金10億円突破を記録している。
昨年は22年間保持して来た賞金シードを逸してしまったが、日本プロ優勝による5年シード権によってツアー出場資格がある。「今年もレギュラーツアーが主体になりますが、オープンウイークにシニアの試合がある場合は出場させて頂く予定です」と手嶋。シニア開幕戦が自身の開幕戦となった。「シニアツアーの雰囲気を少しでも早く味わって置きたかったし、先輩方への(シニア入りの)挨拶も済ませて置きたかったんです。レギュラー時代とは違って、それほど練習はしていないのかな、と思っていましたが、いざ開催コースへ来て見てビックリ。みんな一生懸命に練習したり、精力的にラウンドしたりしていますよね。そんな姿を見ただけで気が引き締まる思いがしました」
月日が流れる速さは誰とも同じ。ついに自分がシニア入りする時を迎えたと自覚した。普段はそれほど練習しないと評判の手嶋だが、シニア入りを前にした今オフは、「散歩を多くしたり、アップダウンのある所を歩くようにしたり」とシニアデビューを意識して手嶋なりに体を動かして来た。「50歳で過去5年以内のレギュラーツアー優勝者」枠による招待出場で5月の全米プロシニア選手権にも挑み、帰国後、6月のスターツシニアに出場する予定だという。
「(開幕戦から)飛ばしていきたいですね」と心意気を吐露している所に、一緒に練習ラウンドをした水巻善典が通り掛かった。「僕よりも(ドライバーショットが)飛ばないのに!?」と囃し立てた。そして、互いに大爆笑。シニアツアーならではのアットホーム感がクラブハウスに漂った。