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<新人戦房総カントリー杯・前日> 一生に一度の大会にかける新人プロたちの思い

2019年12月18日

 今年のプロテスト合格者が一生に一度しか出場できない大会、「第21回日本プロゴルフ新人選手権大会房総カントリーカップ」が、昨年の日本プロ開催会場である房総カントリークラブ房総ゴルフ場・東コース(7,307ヤード、パー72)で、12月19日、20日の2日間行われる。本大会は賞金総額500万円で、優勝者には100万円と、来年7月に栃木県にある日光カンツリー倶楽部で行われる日本プロゴルフ選手権大会への出場権が与えられる。

 8月の最終プロテストでは51名が合格したが、今年のシニアツアー賞金王タワン・ウィラチャンや、シニアツアー最終戦で優勝したソク・ジョンユルら4名を除いた47名による戦いとなる。出場メンバーには、最年少でプロテストに合格した18歳の北國譲斗志や、今年の岐阜オープンで優勝を飾った織田信亮、2016年日本アマ覇者の亀代順哉といった選手が出場する。

 新人戦の大会ヤーデージは7,307ヤードと距離もあり、チャンピオンシップ開催コースにふさわしいグリーンの仕上がりに加え、難しいコースコンディションだ。選手たちは日が暮れるまで、最後の練習に集中して明日からの大会に備えていたようだ。

 ツアーへの出場を夢に抱いた新人プロたちは、今年プロテストに合格後、地区競技やJGTクオリファイングトーナメントに挑戦したり、アジアに活躍の場を求めて渡航したりと、年末も何かと忙しない様子だ。練習の合間で手を休めている選手たちに、コースの印象を聞いてみた。「何度も試合でプレーもしたことがあるので、だいたいのコース攻略はできています」と日本大学ゴルフ部出身の勝俣陵(JPアセット証券)は胸を張る。実は2年前に房総CCで行われた新人戦で、2つ上の先輩である阿久津未来也のキャディを務めていた。「プレーオフを制して優勝した未来也さんの姿に感動しました。その翌年に、房総CCで開催した日本プロでも帯同キャディをやらせてもらえました。だからプロゴルファーの未来也さんと一緒に、房総CCを知り尽くしている感じです」と笑顔をみせる。

 相模原ゴルフクラブ所属の山田大晟は「先日のファイナルQTは91位で終えました。来年は、AmebaTVツアーで活躍したいですし、試合にもっと出場するために、チャンスを求めて挑戦するつもりです」と、来年への思いを強くする。そして、24歳で勝俣、山田の同級生、現在PGAツアーシリーズチャイナに挑戦しているのが石原航輝。「日本と文化や習慣が違う環境で、選手層も厚い。試合も4日間。慣れるまでは時間がかかりましたが、今年は7試合に参加して(賞金ランキング84位)、技術的にも精神的もレベルアップできたように感じています。来年はアジアンツアーにも挑戦しながら、中国でも成績をしっかり残したい」と、今年を振り返りながら、次の目標を宣言していた。

 もちろん3人は「新人戦で優勝する」と願望を口に出し、明日への健闘を誓いあっていた。新人トーナメントプレーヤーとしては、来年の活躍に向けて、一歩ずつ確実に歩みを進めていくしかない。