新人戦では大会前日にプロアマ大会が行われ、10名のプロがアマチュアと一緒にチーム団体戦を楽しんだ。ホールアウト後「初めてのプロアマで緊張しました。いつも仕事をしているコースで大会を開催していただけるなんて、本当に感謝しかありません」と話すのは、房総カントリークラブ所属プロの伊波雄大、26歳。
大学卒業後、房総カントリークラブにコース管理部に就職。毎日管理の仕事を終えてから、プロゴルファーを目指して練習を重ねてきた。プロテストには4回挑戦した。コースは2度目まではサポートしてくれたが、「もう一回挑戦させてほしい」と頭を下げた。3度目となる昨年の最終プロテストは、悔しい1打差で不合格。「所属コースで日本プロを開催することが決まっていたので、選手として出場するためには、どうしても合格したかった。だから、コースみなさんの期待を裏切ってしまったようで、遠征先の北海道から千葉に戻るのが、すごく辛かった」。そんな苦い思いを抱えながらも、プロゴルファーの夢をまだ諦められない自分がいた。「もう一度だけ挑戦させてほしい」と、再度頭を下げて、プロテスト受験する機会を許してもらった。プロテスト費用をなんとか工面しながら、今年8月にようやく合格することができたのだった。
ふるさとの沖縄でゴルフは3歳から始め、故郷を18歳で離れた。千葉の大学ゴルフ部に入り、房総カントリークラブに入社した。そして今年、念願だったプロゴルファーのライセンスを手にすることができ、こうやってプロアマ大会の選手に選出されるまでになれた。「ホストプロの大会で優勝したいです。優勝してコースの方々に感謝を示したい」。伊波はようやく晴れの舞台に立つことになる。