PGAチームは今年の「日立3ツアーズ選手権」を2位で終えた。第1ステージではベストボール方式、第2ステージはオルタネート方式で各9ホール、計2ステージでの総ポイントで勝敗が決まる。PGAチームの第1ステージはLPGAチームが3.5ポイント、JGTOチームが3ポイント、PGAチームは2.5ポイントで、3チームが1ポイント差の中にいるという白熱した展開。しかし、第2ステージではLPGAチームが8.5ポイントをゲット。PGAチームはスコアを伸ばすことができず合計8ポイント。12ポイントを奪取したLPGAチームとは4ポイントの差をつけられて、今年は2位にとどまった。
PGAチームの「ポイントゲッター」として会長に指名されたのが、第1組のプラヤド・マークセン、タワン・ウィラチャンのペア。第1ステージでは5つのバーディーを獲るものの、申ジエ・穴井詩、石川遼・キムというこちらも最強ペアとの対戦で、第1組は3ペア共に5アンダーで分け、1ポイント加算にとどまった。
第2ステージは、最後までパッティングに悩まされた。「9つもバーディーチャンスを逃しちゃいました。パッティングが最後までだめでしたね。来年は、いっそのこと長尺パターにしようかな」。マークセンは今年の終盤戦もパッティングが決まらなかったので、成績につなげられなかったと悔しさをにじませた。ウィラチャンも「絶好のイーグルチャンスのパットも外しちゃいましたね。優勝を逃して残念でしたが、今回は奥さんがキャディを務めてくれたし、個人的には幸せでした」とにっこり微笑んだ。
第1ステージの第2組目で登場したのが、秋葉真一・倉本昌弘ペア。上田桃子・小祝さくら、黄重坤・朴相賢の組み合わせで、気力みなぎるゲームが繰り広げられた。PGAチームは8番ホールで5つめのバーディーを撮り、LPGAチームに追いついたものの、9番ホールでは、バーディーパットを外して悔しいゼロポイント。倉本は「最後は女子チームの気迫に、負けました。今年のLPGAチームの編成は素晴らしい!」と大絶賛した。
第2ステージの第2組目は、秋葉真一・グレゴリーマイヤーペア。6ホール目までノーバーディー。7番でバーディーをとったものの、最終ホールで痛恨のダブルボギー。「ゴルフは悪くなかったけど、バーディーが獲れない流れでしたね。女子チームがすごく上手でした。トップ選手たちと楽しい時間を過ごせたので、ほんとに幸せでした。また来年も来られるように頑張りたい」とマイヤーは幸せをかみしめていた。秋葉は「3回目の出場でしたが、一番楽しかったかな。なんていうか、全体の流れとかマネジメントとかわかってゲームができていたんです。ポイントには貢献できませんでしたが、2位で終えられましたしね。来年につながるゲームだったと思います」と、ほっとした表情をみせていた。
JGTOチームでは4回、PGAチームメンバーとしては初出場を果たした谷口徹。「年下の子ばかりなので、気を遣わないJGTOチームがいいです(笑)。男子、女子チームを足しても、まだ50行かないとか言ってて、いいなぁって。若いチームのスイングを見ていると、つくづく年取ったなぁと感じました」。谷口は今年の3ツアーズは俯瞰しながらも、楽しさを味わっていたようだった。「LPGAのトップ鈴木さん、渋野さんと回ってみて、10年以上前に比べたら、飛距離も出ますし、パターも外す気がしない。勢いもスイングもしっかりしている。若さというか、パットもしっかり打てているのはすごいですよ」と、今年の女子チームを高評価した。
選手それぞれに、新たな思い出を残した今年の日立3ツアーズ。大会のチャリティー金額も3.5億円を超え、ゴルフを通じた社会貢献を行うことができている。会場には昨年対比約1.5倍、6,567名という大勢のギャラリーが来場した。今年は勢いのあるLPGAチームが圧勝。第1、2ステージ共に、全ペアが勝利した結果だった。来年も、日立3ツアーズの出場を目指して、選手たちは来年への活躍を誓う。