高橋勝成(70)が「チーム日本3冠」を目指す。高橋を慕って集まり、シニアツアーを共に転戦している寺西明が日本シニアオープン、中山正芳が日本プロシニアを制した。チーム高橋のリーダーとしては、日本プロゴールド(68歳以上)を制して、3人で日本タイトルを総なめしたいところだ。
前日20日に練習ラウンドを行った高橋は「2人は勝手に勝っただけ」と笑い「先輩も意地を見せないとね」と、ゴールド初優勝に意欲みせた。
元々は寺西が2015年に49歳でプロテストに合格してシニアツアーに参戦し、「1年ぐらいして、僕のところに来た。『嫌なら断ってください』ということでしたけど、仕事を持っている中でゴルフをする人に興味がわいて」と、一緒に行動し、教えたり、教わったりになった。寺西が2018年にシニア入りした中山を誘って高橋の元へきたときに「社会人として当たり前のものを持っている人には、ゴルフ界で頑張ってもらいたいと思って」と、3人で「チーム高橋」が出来上がった。
日本シニアオープンでは、歴代優勝者の高橋は選手バッジが金色(他は銀色)で「見せびらかして、早く勝てよと」とはっぱをかけ、日本プロシニアでは予選落ちしたため、中山をLINEで激励した。「でもいなくてよかった。いたら泣いちゃったかも」と、その後もまだ顔を合わせていないという。
勝った人2人には何と言葉を?「地獄の門を開けたね、と」。どういう意味でしょう?「1つ勝つことで、次をしっかりやらないといけなくなる。トレーニングもそうだし、出費もかさむしね。勝った後が厳しいんです」。では、自分も新たな地獄の門を開けないと。「うん、いま、調子は最高」と笑った。
日本シニアオープン、日本プロシニアは制しているが、60歳以上の日本プログランドはまだ勝っていない。68歳以上のゴールドのタイトル、自分のためにも、後輩たちのためにも手にしたい。