スコアを前半で二つ、後半に入ってからは15番ホールでのバーディーで一つ伸ばし、通算7アンダーとした東聡。この時点では首位タイだった。迎えた17番パー3ホール。風向きをフォローと読み、迷わず7番アイアンを手にした。ショットの好調さもあって、不安はまったくなかった。
「(グリーン手前の)池はクリアーした打球感だったし、ボールはピンに真っすぐ飛んでいたから、(ファーストパットはカップ)近くで打てるかな」。ショット後、東は打球を眺めながら、そう思っていた。しかし、ボールは池に波紋を描いた。「全然行かなかったね」。
ドロップゾーンからピンまでは95ヤードの距離。寄せ切れず、パットを決め切れず、トリプルボギーでスコアを大きく落としてしまう。「自分では『やっちゃった』という感じではない。スイングもショットも良かったからね」。不可解なティーショットによってボールは池に、順位はトップの座から落ちてしまった。
結局5バーディー・2ボギー・1トリプルボギーの72でフィニッシュし、首位とは1打差の通算4アンダー・2位。
「まだ 1日あるけれど、(トリプルボギーによって)アンダーパーの選手には(逆転V)チャンスを与えてしまって、敵が多くなったかな(苦笑)」
最終日を前にして、東には不安が一つある。「なぜかドライバーが思っているより(先に)行っているので楽なんだけど…。これって(フェース面が割れる)前かなって」。ドライバーが寿命を迎える前に、18年大会で1打差2位に終わったリベンジを果たしておきたい。