シニアルーキーの岡地直紀が、3バーディー・5ボギーの74でフィニッシュ。スコアを落としながらも前日9位タイから通算1アンダー・6位タイに順位を上げ、首位とは4打差で最終日を迎える。
天候は晴れ。気温14・9度とはいえ、北北西から3・9m/sの風が吹き、ピンフラッグが一日中はためきっぱなしのコースコンディション。前日は半袖ウエアだけでも汗が流れ落ちるほどだったのが嘘のよう。体感気温は一桁台。選手は皆ウインドブレーカーや長袖セーターを重ね着してプレーしたのだった。
「こんな強風下でのラウンドは、僕の記憶の中ではベストテンに入ります。パーオンしてツーパットのゴルフを目標にスタートしましたが、現実は本当に厳しかったですね。バーディーを先行することが出来たものの、パーパットの距離が長くなるケースが多く、5ボギーに何とか収められた感じです。耐えて忍んでの2オーバーは上出来です」。
岡地は出場優先順位25位で今季ツアーを迎えたのだった。「1、2試合は出られる順位でしたが、コロナ禍で外国人選手の入国が難しくなり、予想以上に出場(4試合)できています。それでも賞金ランキングは49位。50位内に踏み止まれば来季の出場順位を争う最終予選会に出られる。1円でも多く賞金を稼ぐ!実は背水の陣でこの試合に臨んでいるんです」。岡地は、語気を強めた。そして、こう続けた。「結構いい順位での最終日になりましたから、別な欲も出て来ます。高額賞金額の大会ですからベストテンに食い込めたら……来週の最終戦かねひでシニアには、余裕を持って行けるんですよね」。
岡地自身の今季開幕戦となったISPS HANDAコロナに喝!シニアでの17位タイが自己最高成績。ベストテン入りというキャリアベスト更新が「別な欲」--賞金ランキング30位以内者に与えられる賞金シードをも満たす。
「背水の陣」最終章を見事な成績で飾りたい岡地はホールアウト後、スイングの最終チェックのために強風が吹くドライビングレンジへ小走りで向かった。