今季シニアツアー第8戦「
いわさき白露シニアゴルフトーナメント
」の第1ラウンド。7バーディーノーボギーの65をマークした手嶋多一(52)が7アンダーで首位発進。1打差2位には、岡茂洋雄(51)、川岸良兼(53)、山﨑正弘(50)が並んでいる。
7バーディー・ノーボギーの65。この日のベストスコア65をマークした手嶋多一が単独首位の座に就いた。「今日はパットが入ってくれました。ショットは日本プロシニアから安定しているのでパーオン率も高まりました」。好調なショットに加えて、18ホール中7ホールで1パットのゴルフを展開した手嶋は、笑みをこぼした。
いぶすきゴルフクラブでのノーボギーゴルフは、さぞかし痛快だったと思われたが、「1999年のカシオワールド最終日もノーボギーゴルフ(6バーディー・66)で2位でしたよ」と過去の記憶をサラリと披露してみせた。
アウトコースからスタートした手嶋は、3番ホールで4メートルのバーディーパットを沈め、5番パー5ホールではツーオンに成功し、2パットで収めてバーディー。7番ホールで10メートルをねじ込み、8番パー5ホールでは3打目をカップ50センチに着けてバーディーを量産。後半のインコースに入ってからも勢いは止まらず、10番パー4ホールでは距離8メートルのロングパットを一発でカップに放り込む。13番ホールに続き、最終18番パー5ホールでのバーディーフィニッシュで締め括ったのだった。
憤りを解消させるかのような会心ゴルフには、理由があった。前週のレギュラーツアー「ダンロップフェニックス」で自身初のスコア過少申告による失格を期してしまったのだ。「合計はチェックしていたのですが、うかつにもホールごとのスコアを忘れてしまって…。パーホールをバーディー、バーディーホールをパーにスコア誤記入しての失格です。確かにスコア過少記入のホールもありますが、逆にスコアが多かったホールもあるのですから、過少申告って何かズルをしてもスコアを減らしたみたいで嫌ですね。せめてスコア誤記入による失格とかにしてもらえたら」と手嶋は苦笑い。
この失格によって獲得賞金額の上乗せが出来ず、同ツアーの次戦「ゴルフ日本シリーズ」出場のチャンスも逸したことで、本大会に出場することになったのだった。
ドローヒッターの名手としても知られる手嶋だが、ドローの度合いが強まってしまうことがあり、それを修正するために「ハンドファーストの度合いを強めることで、すくい上げるようなインパクトを抑えるようにした」そうだ。ショットの好調さを取り戻し、パットが決まってのベストスコア。「残り36ホール。来週の最終戦(金秀シニア)も大好きな試合(コース)ですし、36ホールの大会。計72ホールを頑張るだけです」。
ゴルフ絶好調宣言ともとれる強気のコメントは、すでに2試合連続Vが視野に入っている証に違いない。