羽川豊(62)がホールインワンを達成、5アンダー67で2位につけた。8番(185ヤード)で、6番アイアンで打ったボールはピン方向にまっすぐ飛んだ。カップは見えず、ボールが消えた。周囲が「入ったんじゃないの?」と冷やかしたが、本人は「奥にこぼれたんでしょ」と、グリーンに行くとまず奥のラフを探した。「でもなかったんで、え、入ったの? と思ってカップ見たら、入っていたんだよね」。同伴の篠崎紀夫、中山正芳が大声で「おめでとうございます!」を連呼した。
本人いわく「10回目か、11回目かな。ホールインワンもうれしいんだけど、ちゃんと自分が狙った方向、高さに打てたことの方が大きいよね。この打ち方で打てばまっすぐ行く、と分かる方がいいんだよね」。さすがホールインワンを数多く達成している羽川ならではの感想。実は昨年からアイアンに悩んでいた。「年齢の壁。バックスイングが回らなくなってきて、手打ちになっていた」という。「ホールインワンが出るんだなと思えたのがよかった」と笑った。
この日は1番で80センチにつけてバーディー発進。4番では3メートルを沈めた。8番のホールインワンで気をよくして、9番でも2メートルを入れて前半を5アンダーで回った。「久しぶりのハーフ5アンダーだったし、エージシュート狙おうかと思ったよ」と振り返るが「10番でバンカーからバンカーでボギー。こういうことをやると、流れが止まるよね」と、後半は伸ばせなかったのに悔いは残る。それでも「このコースはグリーンが小さい。僕は砲台とか小さいとか、ターゲットが狭いところに打っていくのが好きなんで」と、コースは好きなタイプだという。
昨季は賞金シード権を逃し、今季はこれが3試合目。「徐々にゴルフがよくなっている。次のラウンドが楽しみになってくるよね」という。次は最終日です。「うん、そうだね」。復活の兆しは十二分に感じられる。