今季から開催される「コスモヘルスカップ」の大会前日、シニアツアーでは初めて「健康」に関する本格セミナーが行われた。予防医療をうたう健康企業の主催者コスモヘルス株式会社の鈴木優輔社長が講師。3回に分けて、練習ラウンドを終えた全選手が出席して、耳を傾けた。タイトルは「生涯現役!! 予防意識UPセミナー~健康維持の秘訣~」と、何らかの体の痛みなどを抱えているシニアツアーのプロたちは、興味津々で耳を傾けた。テーマは「血液の汚れ」と「水」について約40分、鈴木社長が説明した。
鈴木社長は「シニアの選手が長くプレーできるように」というのが、このセミナーを行うきっかけになった。対処療法の西洋医学と、自分の力で治す自然治癒力を大切にする東洋医学の考え方の違いなどを説明した上で「血管は生活習慣で8歳からつまりが起こる」「そのためには内臓をしっかりさせる必要がある」「高年齢になると、栄養を吸収できるのは20%」など、数字や例を挙げて、血管の大切さなどを説明。また、水についても水道水やミネラルウオーターと、同社が開発した純水を作る浄水器との比較を通して、普段の生活での注意事項などを紹介した。
鈴木社長は「10代から、父がゴルフ好きだったので、テレビでゴルフを見ていて、90年代に活躍されていたプロは憧れでした。そんな名プレーヤーがそろうシニアツアーに一番魅力がある。試合を開催するのが夢でした」という。今回はコロナ禍のため無観客での開催となり、ギャラリーも含めて1人でも多くの人に予防医学の啓発をしたかった鈴木社長は「影響力があるプロの方に啓発をしていただいて、広がっていけばいいと思います」と、期待している。無観客のため、社員のべ100人以上を「盛り上げ隊」として1、9、10、18番に配置して、声援を送ることにしている。
同社の健康サポート契約プロで、今大会のホストプロの渡辺司(63)は「ギャラリーが入らなくなったので、僕の役割はあまりないかもしれない。でも、体が資本のプロにとって、セミナーや大会がいいヒントになるかもしれない。ホストプロだから頑張る、というと、他も頑張れってなるけど(笑い)、縁がある試合は頑張りがいがあると思ってやります」と、意気込みを話した。
(オフィシャルライター・赤坂厚)