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シニアツアー

〔日本シニアOP/3R〕川岸と岡茂が首位2打差2位で初優勝を狙う

2020年09月19日

 初日、ドライバーショットはだいぶ良くなってきたと話した川岸良兼。ただ第2ラウンドはティーショットを意識するあまりスコアを落とした。第3ラウンドでは、1イーグル3バーディー2ボギーで通算2アンダーの2位タイに浮上した。

 第3ラウンドの出だしはピンチの連続だった。1番からの3ホールはなんとかパーでしのいだが、4番は本人曰く予定通りのボギーになってしまった。「難しいショートホールなので、今日はのらず寄らずのボギーでした」。耐えた前半だったが、8番は4メートルのスライスライン、9番も4メートルの同じく得意なスライスラインを沈め、連続バーディーで前半を折り返した。耐えまくって、ようやくご褒美バーディーをもらえたのだった。

 後半14番パー5で、セカンドを162ヤード8番アイアンで4メートルに付け、上りのフックラインを沈めてイーグルとした。16番は10メートルが入りラッキーバーディー。続くホールではスコアを意識してしまい、18番ミドルホールではティーショットが定まらず、3オン2パットのボギーとしてしまった。

 

 川岸は、初日からドライバーショットに悩んでいた。「第2ラウンドは力が入ってしまったが、今日はソフトに打てたから良かった」と振り返るが、少しでも意識してしまうと、簡単にコントロールが効かなくなる。

 「優勝スコアは5アンダー」と川岸は予想する。「鳴尾はどうしてもボギーが出てしまう。ボギーは2つまで。難しいけど……5バーディーを目指したい」。シニアツアー初優勝を叶えるにはドライバーの出来が必要だが、この試合のキャディーは一昨年2018年コマツオープン2位の時と同じで、長女・紘子さんが務める。力強い味方と一緒にあと一日、優勝に向けて5バーディーにトライしていく。

「耐えるゴルフの連続、鳴尾の罠に引っ掛からないように」と心に決め、3日間オーバーパーを出してないのが、2位タイの岡茂洋雄。

 今シーズン第2戦のISPSハンダシニアで6位、第3戦のマルハン太平洋シニアでは3位に入り、今シーズンは好調だ。ただ岡茂には『ドライバーイップス』がついて回る。約4年前から抱えている悩みなのだ。この試合は第2ラウンドまで、ティーショットでドライバーを使用したのは2回だけ。「ドライバーを打ってもミスなので、ドライバーはあきらめモード。第2ラウンドの途中から使用していない」と割り切っている。

 ドライバーを封印しているため、飛距離のアドバンテージがない状態だ。「1日1アンダー、もしくは2アンダーぐらいがやっと」と話す。ただ鳴尾は戦略上ドライバーを使用しなくても良いホールがあるので、現在2位という順位にいられる要因は「ドライバーを使わなくてもいいホールがあることかもしれない」と考えている。

 トップとは2打差の2位で最終日を迎える。岡茂は「鳴尾というコースは1日1アンダーが目標と思ってやっている」。その目標を達成できた時に、優勝という結果が付いてくれば、これ以上の喜びはない。謙虚な気持ちの表れは、ナショナルオープンに優勝したいという密な気持ちがある。