第2ラウンドはイーブンパー10位からのスタートになった藤田寛之(51)は、11番で1メートル半、14番も1メートル半、16番では6メートルの下りのバーディーパットを沈め、前半を3アンダーで終え「あまり無理をせずプレーしたい」と考えていた。
バックナインに入り5番までパーを重ねたが、6番で1メートルのパーパットを外した。それでも自分の中では「高麗グリーンだから、タッチが微妙にずれることはある」と言い聞かせた。
次の7番パー5ではバーディーを奪い、バウンスバック。しかし続く8番パー4のティーショット落下点では、ボールがカート道で大きく跳ねるのが見えた。暫定球を打ち、1打目の確認にいったところ、20センチ程OBラインを超えていた。8番は痛恨のダブルボギーとし、トータル1アンダーで2日目を終えた。
17ホール目のアクシデントはアンラッキーだったが「ゴルフの神様に『もうちょっと苦労しろ、その位置にまだいなくていい』と言われたのかもしれない」と、このアクシデントを受け止めた。まだ2日目。戦いは残り36ホールあると自分を鼓舞したのだった。
鳴尾のコースについて「日本タイトルの場にふさわしい。雰囲気とか風格は感激している。日本オープンと変わらない難しさがあるし、レギュラーの選手たちでも苦労する」と感じ取る。予選ラウンド2日間を終えて、「シニアツアーのコースセッティングは、自分の予想を上回るタフさがある」と語る。かつて一緒にプレーした仲間とのラウンドは、タイミングといった居心地のいい部分はあるが、コースセッティングはまた別ものになる。
決勝ラウンドに向けて「自分のコンディション、レベルをあげること。そしてアンダーパーでまわる」を目標に掲げた。「最終日をトップで迎えるよりも、2、3打差を追いかける方が、実は気分がラクなんですよ」。
第3ラウンドを終えてトップ集団に踏ん張れたのなら、最終日のバックナインは藤田が考える面白いゲームになるだろう。