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【新人戦・富士可児カップ/1R】首位と一打差の中村、気負わずに攻めるだけ

2020年12月24日

 5バーディー1ボギーの68ストローク、4アンダーでフィニッシュした中村貴至(29・フジ天城CC)は、「自信のあるティーショットがフェアウェイに今日は打てていた。もっといけたイメージもあります。ラクにゴルフができたっていうのはおかしいですが、そんな1日でした」。表情からはまだまだ伸ばせたかもしれないという、自信が感じられた第一声だった。

 前半は2番パー5ホールで2オン2パットのバーディー。7番パー3ホールで1メートル弱、9番パー4ホールは5メートルをバーディーパット沈めた。後半も12番、16番でバーディーを奪った。ボギーは11番だけで、ピンチらしいピンチもなく、安定した内容のゴルフだったようだ。

 中村は20歳から26歳までゴルフは止めていたという。27歳から再びプロの道を目指し、現在所属しているフジ天城カントリークラブの会長に「プロになりたいので所属させてほしい」と掛け合い、ゴルフ場に所属することができた。空白の7年を埋めるためにも練習を重ねた。コース所属の2年目となった今年、ゴルフをやめていた以前の感覚が戻ってきた。プロテスト初受験の結果は合格。6年もの長いブランクを経て、プロの証明となる「PGAライセンス」を手に入れることができた。

 「やっと自分の同世代と同じところまで辿りつきました。今はゴルフを止める以前よりも、技術は上達しているかもしれません」。中村は時間をかけて人間的にも精神的にも成長ができ、プロの舞台に立つことができた。来年はゴルフを再開してから3年目となる。節目の3年は「少しでも飛躍できるように、攻めていきたい。もう攻めるだけですね」。プロゴルファー1年目に向けて誓いを立てた。

 

 首位と1打差で迎える最終日だが、「実力ある選手が多い新人戦ですが、4アンダーより良いスコアはこの後でると思う」と中村は予想。「気合を入れずに、頑張りたい。気負うと空回りするタイプなので」。今日のゴルフができれば、同世代のレベルに追いついた年末を、最高な形で終えることができるだろう。