「実はメンバーコースなんです」と話す小木曽喬(23・フリー)。中学1年生の時に富士カントリー可児クラブのメンバーになり、「今でも地元名古屋に戻って来たら、ここでラウンドを重ね、一年で一番プレーするコース」と言う。
2014年に日本アマに優勝後、2015年末にプロ転向。先輩プロより早めにPGA資格は取っておいた方が良いとのアドバイスを受け、毎年プロテスト受験をしたいと考えていたが、他の試合スケジュールとの兼ね合いでなかなか受験できなった。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で試合が少なくなったこと、そして最終プロテストの日程が11月に変更になったことで、今年は受験することができ、実力通りの一発合格となった。
「試合に優勝する以外で、おめでとうと言われることは多くないと思うんですけど、プロテストに合格したことで、多くの方に、おめでとうと祝福されたので、嬉しかったです」。今度は試合に優勝して、多くの方に恩返しすることが新たな目標だ。
先週の入会セミナー(12月21日~25)では、メンタル論やトレーニング論の講義を受講し、自分が思っていた内容と合致することが多くあり、再認識できたという。「長かったですが、良い1週間でした」。期間中は練習はできなかったようだが、セミナーも充実した時間になった。
小木曽にとってコロナ禍の2020年は、色々試すことができた年であったと振り返る。「昨年からウエイトレーニングを始めて、身体が大きくなってきていることで飛距離もアップ、また筋力アップにより、以前まではできなかったスイングができています」。フィーリングを大事にしてきたスイングでも、「一つ一つ考えながら、取り組みができている」。今年、色々試してきたことで例年以上に課題を多く発見できた。「2021年に向けて、春までのオフ期間で、見つかった課題の修正にトライしていきたい」。試す時間から来年は実践する時間に変え、飛躍の年となるようにオフの期間を過ごしていきたいと考えている。
そんな2020年の最後に、自分のホームコースで迎えることとなる新人戦。中学生1年生にメンバーになり、知らないことはないと話すコースでの新人戦は小木曽にとって絶好の舞台と語るしかないだろう。「一生に一回の新人戦。その開催コースがホームコースなんて、何か運命なんですかね」。優勝すれば来年の日本プロ出場権が獲得できる今大会。「優勝したいですね。2日間終わって8アンダーだったら、チャンスと思います。日本プロ出場は来年のリランキングにも大きく影響するので、優勝して出場したいです」。2020年を最高の形で幕を下ろすためにも、ホームコースでの最終決戦は、大きなアドバンテージを持ってスタートを迎える。