60歳以上のティーチングプロ資格を持つ会員で競われる「第9回PGAティーチングプログランドシニア選手権大会」の第1ラウンドが12日、栃木県にある烏山城カントリークラブで行われた。初日首位は、人見雅人(62・A)と徳永雅洋(67・B)が2アンダーで並んだ。1打差3位には、浜田節夫(60・A)、小林浩二(61・TP-A)が続いている。
首位に立った人見雅人は「今年一番のいい流れ」に乗ったプレーができた。イン(三の丸)からスタートして、11番、12番ホールで連続バーディー、15番ホールでは1.5メートルを沈めて3つ目のバーディーをとったが、17番パー5でボギー。ハーフターン後はスコアを伸ばせず、2アンダー、70ストロークでホールアウトし、初日トップタイと好位置につけた。「今日はアイアンショットがきちんとグリーンを捉えてくれたのと、パッティングも30パットで終えることができて、いい流れが作れました」と振り返る。
今年はコロナ禍でレッスン活動自体が減ってしまったが、時間があれば自分のゴルフに専念していたという。「レッスンも含めて、例年100ラウンドはこなしていたのですが、今年はお客さんが外出を自粛されたこともあり、仕事の量は影響を受けました。その分、自分のためにゴルフをしようと切り替えたら、今年はすでに120ラウンドくらいこなしていて、今は状態がすごくいいんです」。最終ラウンドも、人見は流れのいいプレーを作り出したい。
初日首位タイで終えたのが徳永雅洋。4バーディー2ボギー、2アンダー70ストロークとし、コースマネジメントの成果を出せた。井上誠一氏設計の烏山城は、徳永の得意とするコースでもある。「きっちりしたショットで、きちんと組み立てができていないとスコアメイクにつながりません。しっかりと勇気を持って挑むことも求められます。そういう意味では、日々の練習成果が表れるのではないでしょうか」と初日の成績を冷静に分析した。
前日の練習ラウンドでは、前年覇者の宝力寿教と一緒にプレーし、ショットのアドバイスをしてもらった。徳永は、近頃試合に出場しても、思うような成績が残せず悔しい時期が続いていた。「できる限り試合には参加するようにしています。今週始めにも(試合に)出場していたこともあり、今はゴルフ感覚がつかめています。もっとショットの精度を上げるために、宝力さんにもらったヒントがばっちりでした。・・・内容は企業秘密ですよ」と微笑んだ。
徳永のモットーは「最後まであきらめないでやる」こと。2006年ティーチングプロシニア選手権大会の優勝以来、再び巡ってきた優勝のチャンスを掴んで、最高の試合にしたい。