「第9回PGAティーチングプログランドシニア選手権大会」が、栃木県にある烏山城カントリークラブ(6,311ヤード/パー72)で、11月12日、13日の2日間、68名で行われる。出場選手には前年覇者の宝力寿教を始め、佐藤正一、高橋完、浜野治光といったティーチングプロA級、B級資格保持者が参加する。
今回大会初出場を飾るのが浜田節夫(A級・アクティはしはま)。ちょうど10年前、ティーチングプロシニア選手権大会にシニアルーキーとして出場し、プレーオフの末、初優勝を飾った。今年8月には60歳の誕生日を迎え、「グランドシニア」という次のステージに立った。プロとしての気持ちを新たに、2つ目の日本タイトル奪取に挑む。
愛媛県にあるゴルフ練習場で人気ティーチングプロとして活躍中の浜田節夫。現在「アクティはしはま」、「いよてつゴルフ」の2か所でレッスン活動を行っている。100名を超えるレッスン生に、ゴルフの素晴らしさや楽しみ方を教える日々だ。今年は新型コロナウィルス感染予防対策の一環で、生徒さんと一定の距離を保ちながら新しい方式を取り入れている。今までよりも言葉選びや声かけに工夫が必要になるので、レッスン内容もボリュームがでてくる。「どうやったら、もっと理解してもらえるのかと、毎日が創意工夫しています。ゴルフを伝える言葉には、ひとつひとつ重みがあると改めて感じています。レッスン活動は素晴らしい仕事です」と浜田は笑顔になる。
浜田は2010年にシニアツアーデビュー。シニア公式戦の日本プロシニア選手権では、念願の予選通過を果たした。調子が良い流れで出場した「ティーチングプロシニア選手権」で、見事初優勝を飾ったのだった。優勝から10年が経ち、シニアツアーへの挑戦や研修会で腕を磨きつつ、週6日のレッスン活動を続けてこれたのは「レッスン生みなさんがゴルフを楽しんでくれているから、私もゴルフそのものを楽しんでいるんです」と、周囲への感謝を忘れない。
「50代前半に、ゴルフで身体と頭がつながらないことに大きなジレンマを感じていたのですが、55歳になったときにふと、現状を楽しもう、楽しめばいいんだって思ったら、ゴルフに対する気持ちがふっと楽になったんですよ。うまくいかない時も、うまくいかないなりに楽しもうと。気持ちが切り替えられたら、もっとゴルフが楽しくなって」。週1日の休みもコースにでてラウンドを楽しみ、365日ゴルフをするという浜田は「もちろん今回も、優勝を狙います」と、準備万全。ルーキーとして日本グランドタイトル獲得に挑む。
前年覇者の宝力寿教も、練習ラウンドに精を出していた。「最近は実践ラウンドができていないから、まだ勘が働かないですけど・・・明日は良くなるかな」と、練習ラウンドを共にしていた徳永雅洋、村田俊宏、加藤孝春らとテンポよくプレーを楽しんでいたようだ。コース攻略を良く知る宝力が、密に大会連覇を狙う。