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シニアツアー

【福岡シニアOP/1R】2位崎山は気持ちを切らさず我慢。賞金ランク入りを目指す

2021年10月30日

 篠崎紀夫(52)が2週連続優勝へ、7アンダー65をマークして首位に立った。連覇を狙う伊澤利光(53)は、1番で2OBの9をたたいたが、その後8バーディーを奪うなど1オーバーまで盛り返したが、41位と苦しい状況になった。2打差2位に4人が並び、シード権争いの渦中にいる崎山武志(58)が不振脱出の手掛かりをつかむ6バーディー、1ボギーの5アンダーで2位につけた。

 「今日は途中で気持ちが切れないで我慢できたのが、いい結果になったと思います」と振り返る。象徴する場面があった。10番まで4バーディーだったが、11番で1メートルのバーディーパットを外してから雲行きが怪しくなった。

12番で3パットのボギー。13,14番と1.5メートルのバーディーパットを外した。「3パットしても、チャンスを外しても我慢できたのが、次につながったんだと思います」という15番では8メートルのパットが入った。最終18番パー5でも第3打で2.5メートルにつけてバーディーフィニッシュ。「久々に楽しいゴルフでした」と笑った。

 今季は現在賞金ランク30位と、低迷してきた。原因はどこに?「全体的には悪くないんです。ただ、みんながスコアを伸ばしているときに現状維持、みたいなゴルフが続いてきた。ショットが悪すぎた」と振り返る。アプローチとパターでしのいでのゴルフが多く、上に行けなかった。「グリーンを外した時に神経を使いすぎて、チャンスで入らない」というパターンを繰り返してきた。

 数年来悩んでいる腰痛が持ち前の「ショット力」に影を落とした。「軽く振るようにしていたんですけど、今年は状態がだいぶよくなって、強く振ろうとすると、今度はタイミングが分からなくなってしまった」という。そのため、グリーンを外すシーンも増えた。今季、パーオン率は61位(64.7)で、パーキープ率が21位(85.48)と、アプローチ、パットで何とか乗り切ってきた様子が数字でも表れている。「でもそれではスコアが伸びないんですよね」という。

 シード圏内には入っているが、何が起こるか分からない。「自分の順位を上げるようなゴルフができればいいんです」と、必要なことは分かっている。この日の5アンダーはいい薬になった。

 「今までミスすると弱気になって、守ろうというつもりじゃないんですけど、噛み合わなかった。今週は強気というか、前向きにやろうと決めたんです。今日のような気持でプレー出来たら、チャンスは十分ある」。

「我慢」という手掛かりを得て、最終日に臨む。

(オフィシャルライター・赤坂厚)