加瀬秀樹(61)は、所属が決まって最初の大会に臨む。ここ3年ほどフリーで所属先がなかったが、国際スポーツ振興協会の「肩書」ができた。決まったのは先週の国際スポーツ振興協会主催のISPSハンダの直後。「今週の火曜日(26日)に正式に決まって、今週から変更するので、同じ所属先の選手たちもまだ知らない」と笑う。決まりたてホヤホヤだ。
「看板を背負うことになるので、貢献したいという気持ちが強い。気合が入るね。新たな気持ちで頑張りたい」というのは、現在賞金ランク34位で、来季賞金シード権獲得へのボーダーラインにいるからでもある。賞金ランク30位以内にシード権が与えられるが、今年は出場義務試合に満たない選手(※)が賞金シードを争うランキングから抜けるなどの関係で、現在は34位までになっている。
「ボーダーラインなんだよ」といい「(数字的には)ちょっとしんどいよね」と本音も出る。現在579万円だが、その下の100万円以内の差に6人がいる。しかも、加瀬は最終戦のいわさき白露をレギュラーツアーテレビ解説のため欠場することが決まっている。他の選手はこの試合を含めて3試合残っているが、加瀬には2試合しか残されていない。
「今年はショートパットを外すことが多くて、バーディーが取れていないのでなかなか上位に行けなかった」と振り返る。だが、新しい所属先が決まってシード落ちでは気持ちが収まらない。「あと2試合だけど、自信を持ったパットが打ちたい」と意気込みも新たにしていた。
(※)賞金シードランキングに必要な義務試合数(60%)を満たしていない選手・・・谷口徹、手嶋多一、タワン・ウィラチャン、デービッド・スメイル