「第5回福岡シニアオープンゴルフトーナメント」が、福岡カントリークラブ和白コースで、10月30、31日の2日間大会として開催される。大会はプロ60名、スーパーシニア12名、アマ51名の123名が参加。シニアの部(6,501ヤード/パー72)では地元福岡出身のディフェンディングチャンピオン伊澤利光(53)をはじめ、髙橋勝成(71)、尾崎健夫(67)、倉本昌弘(66)といったベテラン選手が勢ぞろい。スーパーシニアの部(5,982ヤード/パー72)では矢部昭(75)、海老原清治(72)、長田力(68)らが参加し、元気なシニアプロの戦いが繰り広げられる。
1952年(昭和27年)開場の名門コース、福岡CC和白Cで2年ぶりに開催される。自然の地形を利用したコースで、砲台グリーンと風が選手たちの前に立ちふさがる。コースに所属し、この大会に出場する佐藤浩司(60)に意気込みと共にコースについて聞いた。
佐藤がこのコースに所属したのは2006年から。以後、キャディマスター室全般の業務を務め、週1,2回のラウンドレッスンなども行ってきた。この大会には第1回から出場している。
「50年史を読むと、このコースは重機のない時代に、スコップやつるはしで土を起こし、モッコやザルで土を運んで造ったコースだそうです。自然の地形をそのまま生かしている。高低差もあって、距離感がつかみづらい。当時より木が大きくなってきていて、風も巻くんです。コースはどんどん難しくなっていると思います」と、コースの特徴を話した。
元々は、かつて日本で多かった2グリーンだったが、ベント芝の1グリーンに改造した。「でも、グリーンの大きさは2グリーンのころの1つのグリーンとほとんど変わらない。かつてのサブグリーンのバンカーが残っているところもあります。これが効いている」。グリーンが小さく、ターゲットが絞られているコースでもある。
(昨年12月開催された九州スリーツアーズ(佐世保・熊本・福岡)プロアマゴルフ⼤会・チーム優勝時。佐藤は右から2番目)
このため、佐藤は「アイアンが好きというか、得意です」と、このコースで長年培ってきた技術を持っている。50歳でシニアツアーを目指したが、コースでの業務との両立もあって、日本プロシニアなどに出ただけで、シード選手にはなれなかった。「でも、この試合には出させていただいていますし、今年も自分なりに準備はしてきました。コースの社員はじめ、みんなに期待されているのはありがたいことです」と意欲を見せる。
大会は、「シニアからジュニアへ」のスローガンの下、大会名に「地域ジュニアスポーツ応援競技」と冠している。佐藤は大会実行委員の1人でもある。「ゴルフだけではなく、さまざまなスポーツをするジュニアを応援したいということで、ここで得た浄財の一部を還元しています。実は私が幼稚園の時に遠足でここに来たことがあるんです。これも縁でしょうか」。この大会は子供たちを応援する大会でもある。
(PGAオフィシャルライター 赤坂厚)