篠崎紀夫(52)が「一発芸」で首位に1打差3位に浮上した。
5アンダーでやってきた最終18番パー5(510ヤード)。250ヤードの軽い打ち上げの第2打で、3番ウッドを持った。「ラフだったし、ボールに泥がついていたんで、3番ウッドでふけ球(吹き上がる球)を打てばいいかなと思って打ったら、うまくふけ球になったのでグリーン手前ぐらいだと思った」という。グリーン面が見えてきたときにピンそばにボールがあるのは分かったが「阿原さんの球だと思って」と手前のラフを一生懸命探した。見つからず、阿原の球がグリーン奥にあると知って「もしかしてと思ったら」ピンそば50センチについていた。難なくイーグルで一気に7アンダーとした。
この日は強風が吹き、しかも風が回っていてティーイングエリアとセカンド地点、グリーンで違う方向のこともある読みづらい状況。1番で1メートルにつけてスタートしたが「風がぐるぐる回っていて、とにかくグリーンキャッチして、それでいくつか入ったらと想定したんですけど、風が強すぎて全然だめ」と、14番まで我慢のパーを重ねた。15番でアプローチが寄らずボギーにしたが、続く16番で2メートルのバーディーを決めたのが最終ホールにつながった。
「今日はチーム(同組)の雰囲気がよかった。みんな1つ2つ伸ばしていく展開だったので離されないようにいこうと」と、組のいいリズムも篠崎を後押ししたようだ。
「いま、体がなんか軽くて、振れるんです。それでガンガン振った先週の佐世保では、初日だけで4つのOBとか、やったことがないことをやってしまった。この大会ではセーブして振っているんですけど、その方が逆に体がきつい。たぶん、振った方が体は楽なんでしょうね。なので、力まず、セーブしながらやります」。反省が生きるか。