伊澤利光(53)が「ゆる感とメトロノーム」で首位に立った。
6バーディー、ボギーなしの66のラウンドに「全体的にはよかったんですけど…」と言葉を切った。「心配なのがグリップの力感を緩くしたらドライバーが右飛んでいく傾向にある」という。グリップを緩く握ることに気づいたのは、この日朝の練習で「たまたま緩く打ったら、その前より飛んでいた。あれっと思ってダウンスイングで抜こうと思ってスタートしたら、6番ぐらいから怪しくなった」という。
では、元に戻せばいいのでは?「うーん、今までアイアンのスピン量が多くて、ショートする。それが今日はなかった。思った通りに行ってくれている。緩くした方がいいんじゃないかと思うんですよ」。ドライバーの右方向は大きなトラブルにはなっていないが気持ちは悪い。それでも懸案事項のアイアンに関しては「ゆる感」が合っていそうだ。
この日の6バーディー。2番パー5で2オンしたのをのぞけば、5バーディーが4メートル前後と、いい距離を入れてきた。「だって、いま僕はパッティングランク1位(平均パット数=1.6937)ですよ」。失礼しました。これまで悩んできたパッティングが良くなったのは「メトロノーム」だという。
「北村晃一のお陰です。あいつと小田孔明と一緒にまわる機会が多くて、何でこんなパターが上手いのかなと思って見ていたらリズムが良くて、晃一にも聞いたらパターの練習の時にメトロノームを置いて打っていると聞いたのでそれを意識したら良くなりました」という。メトロノームを持ってきている?「我々クラスになると心の中に作っているんですよ(笑い)。下りとか上りで打ち方は変わりますけど、リズム感は変えないようにしています」。体が覚えたようだ。
優勝争いに入る。「あとはドライバーだけ。これからドライバーを調整したい」。どうやらこの大会では「ゆる感」を採用しそうだ。