シニアルーキーの宮瀬博文(50)が、アンバサダー契約をしている「ホスト」の大会で、負のイメージ払しょくを図る。
今季デビュー戦のノジマチャンピオン杯ではプレーオフで負けたものの、11戦してトップ10に5回、賞金ランクは17位につけている。でも、何か、物足りない。「勝つ、勝たないは…正直、勝ちたいと思ってやっているんですが…優勝のチャンスといっても初戦だけで、あとは順位はいいんですけど…正直、シニアのレベルが高いと思う」と、本人も感じているようだ。
シニア入りを目指しているときは、チャンレンジツアーなどにも積極的に出場して「試合勘をなくさないようにしてきた」という。いざ、シニアツアーに入って「行けるんじゃないか」とも思った。周りからも「若いんだから勝てるよ」と言われた。「でもそんな簡単じゃない」とすぐに知った。
「技術的なことより、自分のコントロールが難しいのかも。いいスコアを思いすぎて、空回りしちゃう。ここ数試合は前のめりになっているのが分かるんです」。ショットメーカーでレギュラー7勝と実績は十分な宮瀬に何が起こった?「たとえば、360ヤードのパー4だと『ここはバーディー取らなきゃ』と思うんですけど、取り損ねると、妙にテンションが下がるんです。流れが悪くなる。展開を読みすぎてしまうというか。レギュラーの時は『ここで我慢すればチャンスがある』と思えていたのに、今はほとんど自滅ですもん」。できる、できるはず、と思い込みすぎて、負のイメージにはまり込んでいるようだ。
契約先の大会、それを振り払うのはいい大会では?「そうなんです。頑張りたいと思っています」。それが気負いになるのでは?「そ、そうですよね。楽しくやりましょう」。気の持ちようさえ変えられれば、優勝はそう遠くないはずなのだが。