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シニアツアー

〔トラストグループ杯佐世保シニアOP/前日〕好調桑原が得意な耐えるゴルフで初優勝のチャンスをうかがう!

2021年10月15日

 「グリーンが硬くて速い。こんな難しいグリーンをどう攻略するかが上位争いをするためのカギになるでしょうね」。練習ラウンドとプロアマ大会でコースを入念にチェックした桑原克典は、明日からの試合展開をこう読んでみせた。「優勝スコアは6アンダーくらいかな。グリーンを外してしまうことが多いだろうし、寄せワンのパーをし続けるのは難しいからです」。そう解説してくれた後、ニタリと桑原は笑ったように見えた。

 今季の日本シニアオープンではシニア初優勝を逃したものの、通算11アンダーで単独2位の成績を挙げている。「グリーンは傾斜も結構あって、ピン位置によってはパーオンが本当に難しい。バーディーを奪うというよりもパーをセーブする。攻めよりも守る。チャンスをしっかりモノにするプレーをした選手が上位に立てると思います。ハードなコースセッティングです。僕は耐えるゴルフが得意なので、意外と(優勝)チャンスがあるかも知れません」。

 愛知学院大学時代には全日本学生王座決定戦 全日本パブリック選手権で優勝を飾り、1992年にプロ転向してからは98年の日本プロゴルフマッチプレー選手権でツアー通算2勝目を挙げている。「日本」を冠したトーナメントで3勝している桑原の目標は「日本タイトル4勝」のように思える。だが、「優勝出来たら最高です。でも僕は毎試合、勝とうとがっついた気持ちでは臨んではいません。優勝を意識することがプレーの足かせになってしまう。少しでも良いプレーをした結果、ベストテン入りとか優勝とかに結びつくのが理想なんです。長年ツアーで戦って来て、狙って勝てるものではないことくらいよく知っていますからね」。

 シニア入りしてからも飛距離は伸びている。調子は相変わらず良い。リラックスした気持ちでスタートティーに立てる。さらに今週は得意の耐えるゴルフが奏功しそうなムードが漂っている。桑原のシニア初優勝が近づいているのかも知れない。