第3ラウンドできっちりゴルフを修正してきたのが、2016年から3年連続で日本タイトルの座を譲らなかったプラヤド・マークセン(55)。5バーディー・ボギーフリーでスコアを伸ばし、首位5打差2位タイの好位置につけた。
4番パー4、5番パー3ホールでは1ピンの距離につけ連続バーディー。さらに6番パー4でも1メートルのバーディーパットを沈め、前半を32ストロークでターン。後半13番パー5では2オンに成功。4ヤードほどの距離を外しイーグルは逃すものの、17番パー4でさらにバーディーを重ね5つスコアを伸ばしたのだった。なんと14ホール中10ホールでしっかりドライバークラブを選択した。さらにグリップも、2年ぶりに「クロスハンドグリップ」に変更したことで、これまでのコースマネジメントとは打って代わり、プレー全体に自信が溢れてきた。
今年5月に来日してからのマークセンは、ゴルフに精彩を欠いていた。最高位は6月のすまいーだカップで2位。真夏のファンケルクラシックでは61位というまれにみる不調な成績で、周囲を驚かせた。2020年はコロナ禍で来日が叶わなかったこともあり、体力的にも精神的にも、大きな試合に向き合うための感覚を取り戻すのに時間がかかった。
先週のコマツオープンでは5位タイ。マークセンにとっては調子が維持できるので、シニアツアー連戦続きの方がむしろ戦いがいを感じている。日本シニアオープン4勝目を実現できる絶好のチャンスだ。
「今朝からクロスハンドグリップに変えたら、うまくパッティングが決まってくれて、ショット全体の調子が出てきました。最終日もタイトル4冠に向けて頑張りたい」。ムービングサタデーに、強いマークセンが少しずつ動き出した。